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いまさら聞けない「組み込みLinux」――その正体と開発の難しさTechFactory 人気記事TOP10【2017年8月版】

TechFactoryオリジナル記事コンテンツの人気ランキングTOP10をご紹介。今回は、数ある組み込みシステムの中でも、タッチパネルやネットワークなど、ある程度リッチな機能が必要となる際に選択されることの多い「組み込みLinux」を取り上げた記事が人気を集めました。

» 2017年09月20日 09時00分 公開
[TechFactory]

TechFactory 2017年8月の人気記事ランキング

 皆さん、こんにちは。TechFactory編集部です。

 今回は、2017年8月1〜31日までの期間に掲載されたTechFactoryオリジナル新着記事コンテンツから、人気記事ランキングTOP10を紹介します(過去の人気記事ランキングを読む)。


いまさら聞けない「組み込みLinux」

 今回の第1位は、技術用語やトレンドを分かりやすく解説する“超速解説シリーズ”の最新記事「組み込みLinuxの『正体』と開発の『困難さ』」でした。

 「組み込みLinux」とは、その名の通り“組み込みシステム向け”のLinuxのことです。組み込みシステム向けのOSとしては、「ITRON」「QNX」「VxWorks」「Windows Embedded」などが挙げられますが、数ある組み込みシステムの中でも、タッチパネルやネットワークなど、ある程度リッチな機能が必要となる際に選択されることの多いOSが組み込みLinuxです。実際、航空機に搭載されている多機能エンターテインメント機器などは、オンデマンドでの映画や音楽の再生、ゲーム、飛行情報や地図上での現在位置表示(3D表示)など非常に高機能化が進んでおり、その多くに組み込みLinuxが活用されています。

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 ただ、こうしたリッチな組み込みシステム(デバイス)を実現するOSとしては、Windows Embeddedという選択もあり得ますが、“いくつかの理由”から組み込みLinuxの方が多く採用されているといいます。その1つが消費電力です。限られたコンピュータリソースで動作する組み込みシステムの場合、省電力化が求められます。現在、消費電力を抑えたい場合の選択肢としてARMベースの製品が広く利用されていますが、「現状ARMベースのハードウェアに、Windowsを組み合わせようとするといろいろ困難がある」と記事では指摘しています。また記事後半では、組み込みLinuxを用いた開発にまつわる現状についても触れています。本記事を通じて、あらためて組み込みLinuxとは何か? 理解を深めて頂ければ幸いです(⇒記事を読む)。


エンジニア転職「虎の巻」――失敗しない転職活動のコツ

 続く第2位は、エンジニアのキャリアアップを応援する連載「技術者が知っておきたい失敗しない転職活動のコツ」の第1回「『転職の目的』を見失うと失敗する典型的な2つのケース」です。

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 多くの方が、自分の今後のキャリアや進むべき道について考えたことがあるかと思います。その道を切り開く選択肢の1つが「転職」ですが、“転職に成功する”にはどうしたらよいのでしょうか? それ以前に、そもそもあなたにとって“転職に成功する”とは何でしょうか?

 ポイントは目的が何か? ということです。年収アップ、高い役職に就く、他職種への挑戦など、転職の目的は人それぞれです。「しかし、目的に向かって転職活動を開始したものの、いつの間にか明確化した目的がぼやけてしまったり、ズレが生じてしまったりすることがあります。あるいは、目的そのものを途中で見失ってしまい、転職活動に失敗してしまうこともあり得ます」(記事より抜粋)。

 今回の記事では、転職の目的を明確にし、ぶれずに転職活動を進めるためのヒントとして、2つの“失敗エピソード”を紹介しています。今まさに転職を意識されているエンジニアの皆さんは必見です(⇒記事を読む)。


ソニーのロボット技術とエンターテインメント技術が生み出した「toio」

 注目は、第4位の「ソニーが作ったおもちゃ『toio』のロボットはなぜシンプルで四角いのか?」です。本稿は、2017年9月29日まで開催の「ITmedia Virtual EXPO 2017 | メカ設計 EXPO 2017 秋」向けに撮影した映像コンテンツ「エンジニアたちの放課後活動から生まれたソニー『toio』開発秘話」の内容をベースに作成した記事となります。

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 皆さんは、2017年6月開催の「東京おもちゃショー2017」で発表されたソニーのトイ・プラットフォーム「toio(トイオ)」をご存じでしょうか? ソニーがゲーム機ではない“おもちゃ”を作ったことで話題となりましたが、当然単なるおもちゃではありません。toioは、ソニーらしさが詰まった“トイ・プラットフォーム”なのです(詳しくは記事をご覧ください)。

 ソニーらしさの1つは、何といってもロボットの研究開発を長らくやってきたロボット技術と、ゲーム機に代表されるエンターテインメント技術を融合させた点です。こうした技術的なベースがあるからこそ、toioは「子どもたちがおもちゃの世界に入り込んで遊べるような“体験”」を見事に作り出すことができたのです。ソニーらしさのもう1つは、新しいモノづくりを応援する体質です。ソニーでは、新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program(SAP)」を実施しており、これまで電子タグ「MESH」や電子ペーパーによりデザインが変えられる腕時計「FES Watch」などが世に送り出されました。このtoioもSAPで誕生した12番目の製品化事例になるわけですが、こうした制度やソニー本社内にあるメイカースペース「クリエイティブラウンジ」のような施設は、エンジニアにとって恵まれた環境といえるでしょう。

 新製品開発にチャレンジしているエンジニアの皆さんや、革新的なモノづくりを行うためのヒントを得たい方は、ぜひ本稿とメカ設計 EXPO 2017 秋の映像をご覧ください(⇒記事を読む)。


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