ソフトウェアの品質管理はつらくて面倒だ。品質計測や品質制御は効果をすぐに実感できるが、品質管理の効果は後でしか得られない。「面倒だが後が楽になる」と分かってはいても面倒は面倒である。こんな品質管理を楽しくする方法はあるのだろうか。
品質管理は品質のお守りでも、縁の下の力持ちでもなく、日常業務でもなく、習慣でやるものでもない。目的を持って、強い意志でやりぬき、そして楽しく美しく品質管理をするのだ。……と品質管理が途中で挫折しないために、最初に宣言したい。
品質管理がきっちりと行われると、品質に関係するデータは整然と並べられ、いつでも瞬時に取り出せる。品質分析で新しい分析をするときにもその効果は絶大だが、それより大事なことは、整然と管理するという文化が根付くことである。この文化の下、品質計測から品質制御、品質管理のサイクルが良い方向に回り出す。
一例を挙げるならばバグはいろいろな角度から周辺情報も含めて計測され、過去の管理されたデータと比較され、統計的な判断が下される。その判断に従って、バグは制御され、最終的には消去される。この様子がしっかりとバグ管理表に記録され、バグは誕生から死亡までを管理されることになる。なんと美しい世界であることか。
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