ソフトウェアテストの最大の問題である、「テストにかけるコスト」と「得られる品質」のバランスをどのように取るのか。この関係について、開発現場と経営者的視線である「上から目線」の双方から考えていく。
ソフトウェアテストにおける最大の問題は「テストにかけるコスト」と「得られる品質」のバランスである。前編ではソフトウェアテストの定義から始めて、その目的や原則を開発現場と「上から目線」で確認したが、ソフトウェアテストにはいくつかの問題があることも見てきた。後編ではその問題の中で一番重要である、コストと品質の問題を詳しく見ていくことにする。
この「コストと品質」の問題は、今すぐ手当てをしなければ悲惨な目に遭うことになる重要な問題である(図1)。注意しなければいけないのは、この問題を開発現場のだけの問題に矮小(わいしょう)化しないことである。現場はもちろんであるが、上から目線で会社全体の問題として捉えるべきである。
そしてさらにIoTとAI、ビッグデータの要素が加わることでさらにコストは見積もりにくくなり、品質も計測しにくくなる。このため、思慮深く慎重に、そして大胆にコストと品質のバランスを考えていく必要が生じる。IoTやAIなどの要素が加わった際の話は後日として、今回は従来のソフトウェア開発における、テストコストと品質のバランス問題を考える。
ソフトウェアテストのコストと品質(前編)―「テストの究極の問題」を考える
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