ミック経済研究所が国内組み込みシステム市場の調査資料を刊行した。当面の成長ドライバーはやはり自動車。IoTについてもその経済的影響を調査している。
ミック経済研究所は2016年11月30日、国内組み込みシステム市場の調査資料「エンベデッドシステム・ソリューション市場の現状と展望 2016年度版」を発刊したと発表した。2015年度の市場売上高は約9055億円で、自動車関連市場の成長が目立つとしている。
調査は主要組み込みベンダー67社に面接調査を行い、加えて85社の情報を収集することで組み込みシステム市場全体を推定した内容となっており、2015年度の市場売上高は9055億2300万円としている。内訳はハードウェア関連が2329億500万円、ソフトウェア関連が1487億7300万円、コンサルティングなどサービス関連が5238億4500万円となっている。
成長分野として挙げられているはやはり自動車関連であり、2020年を目標とした準自動運転や無人走行車などの実現を目指した研究開発費への投資が自動車関連市場を活性化させる見込みであるとしている。
しかし、為替や中国需要の縮小などの要因から携帯電話や通信設備といったかつての成長分野は減速しており、資料では自動車以外の成長要因が見つからず、2016年度から2020年度までの年平均成長率は約2.1%、2020年度の市場売高は1兆70億8800万円にとどまると予測している。
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