ロボット活用でLED照明の製造ラインを自動化したアイリスオーヤマ つくば工場:TechFactory 人気記事TOP10【2018年8月版】
TechFactoryオリジナル記事コンテンツの人気ランキングTOP10。今回は、2018年4月から本格稼働を開始しているアイリスオーヤマ つくば工場の完全自動化ラインの取り組みを紹介した記事が第1位に。その他、相次ぐCEO辞任に揺れたエレクトロニクス業界の話題や、“メイド・イン・ジャパン”品質を海外生産並みのコストで実現する山形カシオの自動組み立てラインの記事に注目が集まりました。
TechFactory 2018年8月の人気記事ランキング
皆さん、こんにちは。TechFactory編集部です。
今回は、2018年8月1〜31日までの期間に掲載されたTechFactoryオリジナル新着記事コンテンツから、人気記事ランキングTOP10を紹介します(過去の人気記事ランキングを読む)。
8月の人気記事ランキングTOP10
2018年8月1〜31日ロボット活用で完全自動化ラインを実現したアイリスオーヤマ つくば工場
今回は、工場取材シリーズの第5弾「“1ライン1人体制”を実現する、アイリスオーヤマ『つくば工場』の自動化ライン」が第1位でした。
産業用ロボットやAGV(Automatic Guided Vehicle:無人搬送車)を活用して、製造現場の自動化に積極的に取り組んでいるアイリスオーヤマ。2018年4月から本格稼働を開始している、国内9番目となる「つくば工場」(茨城県稲敷郡阿見町)では、LED照明(ECOHiLUX ラインルクスシリーズ、LEDシーリングライト)の生産を行っており、垂直多関節ロボットやAGVを活用した完全自動化ラインを実現し、基板実装から製品の梱包(こんぽう)までを一貫して行っています。
この自動化ラインにより、“1ライン1人体制”の究極の省人化を実現しており、週最大7000台(各アイテム)の生産を可能としています。同社は他の工場でも自動化の取り組みを進めつつあり、つくば工場の自動化ラインはそのモデルケースとしての重要な役割も担っているといいます。本記事では、併せて国内最大級の自動倉庫についても触れています。製造工場と物流倉庫を一体化したアイリスオーヤマ つくば工場の取り組みをぜひご覧ください(⇒記事を読む)。
◎「スマート工場/工場IoT/製造業IoT」関連の 事例、課題、解説 動向など:
» パナソニック佐賀工場は2つの顔を持つ、全長100mの生産フロアで見たスマート工場の可能性
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相次ぐCEO辞任に揺れたエレクトロニクス業界
続く第2位は、連載「大原雄介のエレ・組み込みプレイバック」の8月公開記事「クルザニッチCEOがインテルを去った『本当』の理由」でした。
今年(2018年)の夏といえば、記録的な高温、台風発生が記憶に新しいと思いますが、もう1つ加えるならば、エレクトロニクス企業の最高経営責任者(CEO)らが相次いで離職した時期として記録されるかもしれません。
まず、2018年6月21日にIntelのBrian Krzanich CEOが「Intelの従業員と合意に基づく関係」を持ったという理由でCEOおよび取締役会議長から辞任。同年6月28日には、RambusのRon Black CEOが「Black博士の行動は、同社の基準に満たないと取締役会が判断した」という理由でCEOと取締役会議長、両方の座を辞任しています。そして、同年7月17日には、Texas InstrumentsのBrian Crutcher CEOが「Crutcher氏は同社の行動規範に違反したために辞任した」と報道されました。
本記事では、Ron Black博士やBrian Crutcher氏がCEOのポジションを追われた理由。さらには、Krzanich氏がIntelを去った「本当」の理由について言及しています。ご興味のある方はぜひご覧ください(⇒記事を読む)。
◎「エレクトロニクス」関連記事 〜企業/業界動向、事例、課題〜 など
» 「プロセッサIPを出せばいい」時代の終了、Armはどう対処するか
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» クルザニッチCEOがインテルを去った「本当」の理由
“メイド・イン・ジャパン”品質を海外生産並みのコストで
そして、第3位はニュース記事「山形カシオで“チープカシオ”の自動組み立てラインが稼働、生産効率が約3倍に」でした。
カシオ計算機の国内生産拠点である山形カシオ(山形県東根市)で、普及価格帯のデジタル腕時計(通称:チープカシオ)の自動組み立てラインが稼働を開始するという内容です(関連記事:「チープカシオ」の組み立てを自動化、国内回帰を低コスト実現したカシオのモノづくり)。
一般的に、多品種少量が基本の腕時計の生産は自動化には向かず、手作業による組み立てが基本でした。しかし、同社はロングセラー商品である「A159WA」の組み立て自動化ラインを、生産コストの高い国内で実現しました。具体的には、時計内部のモジュールの組み立てから時計本体の組み立てまでの工程を全自動化することで、生産効率が約3倍向上するといいます。また、同自動化ラインへ供給する基板製造においても効率化が見込め、これら取り組みにより、従来の生産コストを海外並みに抑えることができるそうです。“メイド・イン・ジャパン”にこだわる同社の取り組みは必見です(⇒記事を読む)。
◎併せて読みたいお薦めホワイトペーパー:
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» PTCはIoTベンダーになったのか? CAD、PLMユーザーに向けたメッセージ
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