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山形カシオで“チープカシオ”の自動組み立てラインが稼働、生産効率が約3倍に:カシオ計算機
カシオ計算機は、国内生産拠点である山形カシオにおいて、普及価格帯のデジタル腕時計を自動で組み立てる生産ラインが2018年8月下旬から稼働開始すると発表した。
国内で効率的なモノづくりを実現
カシオ計算機は2018年8月9日、国内生産拠点である山形カシオ(山形県東根市)において、普及価格帯のデジタル腕時計を自動で組み立てる生産ラインが同年8月下旬から稼働開始すると発表した。
自動組み立てラインで生産するのは、1989年から販売しているスタンダードシリーズの「A159WA」。近年、“チープカシオ”の愛称でも注目されるロングセラー商品である。
通常、腕時計は多品種少量生産が基本で自動化には不向きといわれていたが、A159WAが長年にわたり大量に販売されていること、また生産コストの高い国内で効率的なモノづくりを実現するため、自動組み立てラインの開発に至った。
⇒関連記事:「チープカシオ」の組立を自動化、国内回帰を低コスト実現したカシオのモノづくり
生産効率が約3倍向上、生産コストも海外並みに
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