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相次ぐエレクトロニクス企業のトップ交代、FPGA業界にも再編の波:大原雄介のエレ・組み込みプレイバック(1/3 ページ)
2018年1月はCPUの脆弱(ぜいじゃく)性や仮想通貨近隣こそ騒がしかったが、エレ/組み込み企業に驚きを伴う動きはなかった。しかし、FPGA業界は再編の波が迫っているように見える。
近代的なCPUが有する脆弱(ぜいじゃく)性「Spectre」「Meltdown」(組み込みプロセッサにも影響大「Spectre」「Meltdown」の背景を探る)で始まり、仮想通貨騒ぎ(2018年1月8日の暴落や中国当局による規制、CoincheckからのNEN盗難など)で締めくくった感のある2018年1月であるが、それはともかくとして新年ということもあってか、エレクトロニクス/組み込み業界に新たなM&Aはなかった。
ただ、QualcommによるNXPの買収が一歩先に進んだ他、LittelfuseがIXYSを買収完了するといった具合に進行している案件について若干の進展はあったが、BroadcomによるQualcomm買収に関して言えば2018年1月16日にBroadcomがQualcomm株主に対して声明文を発表、同月23日にQualcommがやはり株主に対して反論の声明を発表するなど争いが激化している。水面下での委任状獲得争いは壮絶だろうと容易に想像できるが、次の株主総会(2018年3月6日)まで表面上の大きな動きは無いと思われる。
相次ぐエレクトロニクス企業のトップ交代
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