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問われるaiboの次、ソニーは「エモい会社」に返り咲けるか:コラム(1/2 ページ)
犬型ロボット「アイボ」が12年ぶりの復活を遂げた。2000年代半ばの業績低迷と先代の生産中止、そして昨今の業績回復と新アイボ登場と、ソニーとアイボには因縁めいた関係があるように見えてしまう。新アイボはソニーの「次」にどんな影響を及ぼすか。
戌年の1月11日、ソニーから12年ぶりとなる犬型ロボット「aibo」(アイボ)の新製品「ERS-1000」が販売開始された。既に3回の先行予約が行われたものの予定数は完売しており、当日に販売は行われなかったが、その“誕生日”にはソニー本社で購入者への「お渡し会」が行われ、待ち望んだユーザーが新たな家族となるaiboを迎えた。
アイボは1990年に初代(ERS-110)が登場、モデルチェンジしながら2006年まで販売が継続されたペットロボットだ。販売が終了してもなおファンは自宅のアイボを手放さず、ユーザーの熱意に打たれたソニーOBがメンテナンスを提供するなど、ユーザーと深いエンゲージメントを築いた、今っぽい言い方をすれば非常に“エモい”製品であった。
初代アイボは「選択と集中」で姿を消した
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