設計者CAEは普通の解析と何が違う?(7)
「設計者CAE」は詳細設計プロセスと同期しながら現場主導で進めよ!!(3/3 ページ)
大型構造物を解析するには? その手順を考える
次に、解析手順について説明します。部品点数の非常に多い、例えば船舶のような大型構造物を想像してみます(なお、筆者は船舶の解析経験はありません)。部品点数も多ければ、モデルの寸法そのものも巨大です。このような構造物の構造解析を行う場合、どのようにすべきでしょうか?
まず、全体を見渡したマクロ的な解析を行うのではと筆者は想像します。この解析では、全ての構成部品が反映されたモデルでなくても構わないでしょう。船舶への荷重に対して“どのあたり”の応力が高いのかを解析します。
続いて、この解析結果により抽出された箇所に対して、ミクロ的な解析を行います。この解析では、構成部品が反映されたモデルで解析します。この解析の結果、局所的な問題を見つけることが可能になると筆者は考えます。もしかしたら鋼板を止めるリベットそのものの強度が問題になるかもしれませんが、このリベットをはじめから解析することは、よほどの経験がなければできないことでしょう。
本稿で紹介した架台の例はシンプルなので、さらに細分化して解析をする必要はありませんが、はじめから最大応力の場所を想像できる人はまずいないでしょう。「木を見て森を見ず」では、細部の問題を抽出できないということです。
当初、筆者が解析結果として必要としていたのは、架台表面の変位でしたが、架台内部の温度上昇による影響も考える必要が生じ、さらにはその架台内部の温度上昇を抑えるにはどうすべきかを導くために、熱流体解析まで行いました。
このように設計者CAEは、詳細設計プロセスと同期しながら解析を行うことにより、はじめて設計プロセスの一部になるのです。設計者CAEでは、「What(何を解析したいのか)」「How(どのような方法で、どのような手順で解析するのか)」を考える必要があります。この話は次回詳しく紹介したいと思います。(次回に続く)
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設計者CAEは普通の解析と何が違う?
「設計者CAE」という言葉が設計現場で聞かれるようになって久しいですが、3D CAD推進とともにきちんと設計者CAEに取り組んでいる企業もあれば、まだ途上あるいは全く着手していないという企業もあるかと思います。本連載では、設計者CAEがもたらすメリットや実際に導入していく上での注意点を、現場目線でご紹介します。◎こんなキーワードに興味のある方にオススメ:[CAE][設計者CAE][3Dデータ][3D推進][3次元設計][設計品質向上][ツール導入]
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