フットウェア/レザーグッズブランドのECCO(エコー)が店頭で足型を3D計測し、シリコン製のミッドソールを3Dプリンタで製造するカスタムシューズ販売サービスを開始。店頭を訪れ、1時間程度で自分の足にぴったりとフィットしたカスタムシューズが手に入る“体験型購買”を提案する。
店頭を訪れ、1時間程度で自分の足にぴったりとフィットしたカスタムシューズが手に入る――。
3Dスキャン、センシング、3Dプリンティング技術の融合により実現した、「世界初」をうたうサービスが日本市場を皮切りに展開される。デンマーク発のフットウェア/レザーグッズブランド、ECCO(エコー)の「QUANT-U(クアントゥー) カスタマイゼーション・プロジェクト」だ。2018年4月、オランダのアムステルダムにあるECCOコンセプトストア「W-21」にて期間限定で提供され話題となったサービスを、国内の百貨店などを中心に順次展開していく(関連記事:ECCOが3Dプリンタでミッドソールをカスタマイズできる期間限定サービスを展開)。
QUANT-Uのサービス内容は、(1)3D足型計測、(2)計測結果に基づくシリコン製ミッドソールの3Dプリント製造、(3)専用シューズ「SOFT 8 QUANT-U EDITION」からなり、合計で7万6000円(税別)となる(※1)。2019年2月20日から新宿伊勢丹メンズ館の地下1階、紳士靴売り場に「エコー <QUANT-U>ポップアップストア」がオープンし、予約制でサービスを受け付ける。計測から約1時間で3Dプリント製のオリジナルミッドソールが完成するため、その日中に持ち帰ることができる。
「近年、ECサイトでモノを買うのが当たり前になり、実際の店舗へ足を運び商品を購入する消費者が減っている。この取り組みはショッピング体験にエンタテインメントの要素をプラスした“体験型購買”を提供するものであり、実店舗に来店する動機付けになればと思っている」とエコー・ジャパン 代表取締役社長の犬塚景子氏は同サービスの意義を述べる。
※1:(内訳)ベースとなる専用シューズ本体が2万6000円、3D足型計測(データ化)費用が2万5000円、ミッドソールの製造費用が2万5000円となる。専用シューズのバリエーションは13種あり、好みのものを選択できる。一度計測すれば、ミッドソールの追加注文なども可能である。
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来店から商品の受け取りまでの基本的な流れを踏まえ、同プロジェクトの特長を詳しく解説する。
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