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産業機器を「世界でつなぐ」無線通信プラットフォーム、KDDIが提供IoT世界基盤&Lumada

KDDIが産業機械などに向けた海外対応通信サービス「IoT世界基盤」を提供する。ローミングや海外契約に比べて総コストを抑えた提供となり、日立製作所「Lumada」との連携も用意される。

» 2018年06月14日 07時00分 公開
[渡邊宏TechFactory]

 KDDIは2018年6月7日、産業機械や自動車などIoT対応機器の海外通信接続からサービス提供までをサポートする「IoT世界基盤」を開発、2019年度の商用化を目指すと発表した。日立製作所も基幹技術の協力ならびに「Lumada」の提供で協力し、産業機器などへ通信サービスからデータ解析までを世界規模にてワンストップ提供する。

 2016年にKDDIはトヨタ自動車と共同で車載通信機器を世界規模で共通化する「グローバル通信プラットフォーム」を発表しており、今回発表された「IoT世界基盤」はその対象を産業機器や建設機械などまで拡大したものとなる。この基盤は世界各国の通信事業者が提供する通信回線を統合管理するもので、さまざまな機器の国と地域を問わないネットワーク接続や課金の統合管理が可能となる。

KDDI「IoT世界基盤」の概略 KDDI「IoT世界基盤」の概略

 このプラットフォームは各国通信事業が提供する通信を統合管理するという仕組みであり、日本国外での利用に際してもローミング設定の手間や個別キャリアとの契約を行わずに通信サービスが利用可能となる。通信方式については基本的に種別を問わないが、「現段階では3GPPに準拠し、eSIMで運用できる通信方式」(KDDI説明員)が対象となる。

 通信速度や容量、利用料金に関しては2019年度の商用提供開始までに詳細を詰めるとするが、「ローミングに比べて全体的に優位性がある」(KDDI 取締役執行役員常務 森敬一氏)設定になる見込み。利用可能国は2019年度のサービス開始時で50カ国以上を予定している。

 仕組みとしては「(日本企業ではない)海外企業が、全世界の拠点で利用する機器をつないで一元管理する」ことにも利用できるが、森氏は「当面は海外展開する日本企業に向けたものになる」と展開の方向性を語った。


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