製造業といっても製品の製造販売だけではなく、サービスを強化する方針やIoTを利用した新たな価値創造が注目されている。シンクロン・ジャパンらが開催したセミナーより、日立製作所の講演を紹介する。
IoTに代表されるデジタル化の波、過熱するグローバル競争による製品市場の成熟化に伴い、日本の製造業を取り巻くビジネス環境は大きな変革の時期を迎えている。こうした中で、高い収益性や差別化が見込めるサービス事業、中でも、アフターサービス強化への戦略転換やIoTを活用した新たな価値創造に注目が集まっている。
日本の製造業ではアフターサービスの領域でまだ積極的なイノベーションや業務改革が遅れているとわれるが、国内外の一部の先進企業ではこの機会を大きなチャンスと捉えて、経営戦略の一環としてアフターサービス改革への挑戦を既に始めているという。
東京都内で開催された「グローバル製造業/エグゼクティブセミナー2017」(ビジネス・フォーラム事務局、シンクロン・ジャパン共催、クオリカ協賛)では「大変革時代を勝ち抜くためのアフターサービス改革とその進め方」をメインテーマに、日立製作所(社会イノベーション事業)による特別講演や、ブラザー工業(マシナリー事業)によるグローバル部品在庫最適化の取り組みに関する事例講演に加え、シンクロン・ジャパンやクオリカによるアフターサービス領域の国内外の最新動向も交えながら、こうした先進企業の実践事例や課題解決策などが紹介された。
特別講演として登壇した日立製作所 グローバル事業推進本部 企画部 主管の加藤兼司氏は、「デジタル技術を活用した新しいサービス事業の創造とグローバル展開」と題して、IoTプラットフォーム「Lumada(ルマーダ)」による社会イノベーション事業への取り組みなど、同社の取り組む新しいサービス事業について説明した。
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