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AIベース車載SoCの開発を促進する、ASIL D対応ビジョンプロセッサSynopsys

シノプシス(Synopsys)がISO 26262の安全要求レベルであるASIL B〜Dに対応するビジョンプロセッサ「EV6x Processors with SEP」を発表した。

» 2018年06月13日 12時00分 公開

 シノプシス(Synopsys)は2018年5月17日、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転車用SoCの開発向けに、自動車向け機能安全規格ISO 26262の安全要求レベルであるASIL(automotive safety integrity level)のB〜Dまでに対応するビジョンプロセッサ「DesignWare EV6x Embedded Vision Processors with Safety Enhancement Package(EV6x Processors with SEP)」を発表した。また、ASIL D対応のソフトウェア開発キット「DesignWare ARC MetaWare EV Development Toolkit for Safety」を同年9月より提供する

ASIL Dに対応する「EV6x Processors with SEP」 ASIL Dに対応する「EV6x Processors with SEP」

 従来のEV6xプロセッサは、スカラー/ベクターDSP、及び畳み込みニューラルネットワーク(CNN)エンジンを搭載しているが、ASILには非対応だった。EV6x Processors with SEPは性能・消費電力・面積を維持したまま、ロックステップ機構、セーフティーモニター、エラーチェック、ウィンドウウォッチドッグタイマーなど、セーフティー機能を搭載したハードウェアを組み込み、ASILに対応。IEEE 754準拠ベクター浮動小数点ユニットおよび、セーフティーアイランドもオプションで組み込みが可能だ。

 DesignWare ARC MetaWare EV Development Toolkit for Safetyは、EV6x Processors with SEP向けの開発環境を用意。C/C++、OpenCL C、OpenCV、OpenVX用のランタイムソフトウェアやライブラリの他に、CaffeやTensorFlowなどのフレームワークでトレーニングされたCNNグラフのマッピングツールも利用できる。既に、ASIL D非対応版「DesignWare ARC MetaWare EV Development Toolkit」は提供を開始している。

 本プロセッサにより、AI(人工知能)機能を搭載した車載システムのISO 26262機能安全性認証、及びソフトウェア開発にかかる期間の短縮が期待できる。

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