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「装置用架台」をテーマに、DFMEAシートを埋めていく設計者CAEは普通の解析と何が違う?(6)(1/3 ページ)

「設計者CAE」という言葉が設計現場で聞かれるようになって久しいですが、3D CAD推進とともにきちんと設計者CAEに取り組んでいる企業もあれば、まだ途上あるいは全く着手していないという企業もあるかと思います。連載第6回では、前回に引き続き「設計FMEA(DFMEA)」を取り上げ、具体的な進め方について解説します。

» 2018年05月11日 09時00分 公開

 前回、「設計FMEA(以下、DFMEA)を解析の入り口で使ってみてはどうか」というお話をしました。個別受注型装置の引き合いでは、「構想レイアウト」の作成と、概要を記載した「装置仕様書」により、顧客との打ち合わせが始まることが多くあります。

 この段階では詳細設計をしていないので、構想レイアウトも装置仕様書もとても“ラフ”な状態です。顧客との打ち合わせを繰り返すことで、構想レイアウトと装置仕様書はブラッシュアップされていきます。

 構想レイアウトや装置仕様書の作成に全社員が参画していれば、問題が生じる可能性はより低くなりますが、その作成は1人の構想設計者やごく一部の社員の経験値によって行われることがほとんどだと思います。もちろん、この経験値が科学的に解明されている企業の技術基盤であれば問題はありませんが、実際は、属人的なものに大きく依存していることが多いでしょう。

 なお、本稿で紹介しているDFMEAは“筆者流”にアレンジしたもので、厳密には点数制で重要度を入れる必要のある本来のFMEA/DFMEAとは少し異なります。


 こんな場面を見たことがあります。

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