設計者CAEは普通の解析と何が違う?(6)
「装置用架台」をテーマに、DFMEAシートを埋めていく(2/3 ページ)
テーマ:「装置用架台」……DFMEAシートを作成せよ
簡単なモデルを例に、前回お見せしたシートを作成してみます。
- テーマ:装置用架台
⇒考えられるリスク
1.架台強度不足
2.温度影響による架台の熱膨張
3.振動する
といったものを挙げてみます。
そのリスクは漠然としています。原因というものを想定していけば、漠然とした内容も細分化されていきます。まずは「1.架台強度不足」と「3.振動する」の2つのリスクについて検討してみましょう。
装置用架台は、「ユニット」と呼ばれるアセンブリがベース面上に設置され、架台は顧客納入先の床に設置されます。また、架台内部には、電源や制御系の電装ユニットを収納することがあります。この架台は、一般的に溶接鋼材によって構成され、その上部には平板形状の鋼材が溶接やネジによって固定され、床とは「アジャスタフット」と呼ばれる部品により接触状態で設置されます。
この架台において、「1.架台強度不足」「3.振動する」とはどのような物理的な現象になるのでしょうか。設計者が1人で、もしくは解析担当者と一緒にDFMEAシートを記入するときのイメージで考えてみます。設計者Aさんと解析担当Bさんの会話です。
A:□50mm中空の角形鋼管と、20mm厚さのベース面の溶接構造で大丈夫か心配だな……。
B:今回の架台はどの程度の重量を想定しているの?
A:これからユニットは設計になるけど……。大体、ユニットが総重量で400kg、安全カバーと操作パネル関係で100kgくらいじゃないかな。
B:ユニットの設置箇所は構想レイアウトの通りだよね?
A:一応……。ベース面に4つあって、それぞれ重量が違う予定。安全カバーの設置箇所はベース面の8つのつもり。
B:では、どこが変形すると問題なの?
A:主要な部分はメインのユニットになるので、ベース面のこの主要ユニット部は変形してほしくない。
設計の始まりでは、これでも情報量が多いかもしれません。ディスカッションはさらに進みます。
B:振動もリスクには挙げているけど、そういえば、装置を設置する床はグレーチングだよね。剛性的にどうなの?
A:あ、分からない。ユーザーに確認してみる。でも、装置近くにプレス装置があるみたい。
A:振動って見ることができるの?
B:振動の何を見たいの? プレス装置の振動数って分かっている?
A:いや……分からない。でも、その影響でこちらの装置が揺れるようだと困るな……。
B:「固有値」「共振」って知っている? この固有値と同じ振動の影響で共振するよ。
筆者の経験では、「この振動って見ることができるの?」という質問をよく聞きます。「振動の何を?」と聞き返すと答えてくれないことがほとんどです。例えば、解析対象をインパルスハンマーでたたいてその応答を見るのかといえばそうではなく、「漠然と揺れるのか、揺れないのか」という意味で聞いてくることがほとんどです。
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設計者CAEは普通の解析と何が違う?
「設計者CAE」という言葉が設計現場で聞かれるようになって久しいですが、3D CAD推進とともにきちんと設計者CAEに取り組んでいる企業もあれば、まだ途上あるいは全く着手していないという企業もあるかと思います。本連載では、設計者CAEがもたらすメリットや実際に導入していく上での注意点を、現場目線でご紹介します。◎こんなキーワードに興味のある方にオススメ:[CAE][設計者CAE][3Dデータ][3D推進][3次元設計][設計品質向上][ツール導入]
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