東京エレクトロン デバイスは、時系列データから装置の異常判別プログラムを自動生成する専用マシン「CX-M」を開発。人手によるデータ分析作業を自動化するもので、あらかじめ用意した時系列データ入力するだけで、異常判別プログラムの自動生成が行える。
東京エレクトロン デバイスは2017年11月28日、時系列データから装置の異常判別プログラムを自動生成する専用マシン「CX-M」を開発し、同日から販売を開始した。
これまで工数の掛かっていた人手によるデータ分析作業を自動化するもので、あらかじめ用意した時系列データ(正常/異常データ)を入力するだけで、「データクレンジング」「特徴抽出」「判別モデル作成」「判別精度検証」をCX-Mのソフトウェアで自動処理し、異常判別プログラムの生成および出力が行える。製造設備開発担当者、管理業務者をターゲットとしている。
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製造現場では、IoT(Internet of Things)技術を活用した設備機器の異常検知の実現に注目が集まっている。しかし、これを実現するためには、データ分析および判別モデルの作成が行える専任者が必要であったり、外注する場合は分析用データを社外に出す必要があったりと、いくつかの障壁があった。また、異常検知を実現したいが「事前にROIが分からないと投資しづらい」という声も聞かれていた。
CX-Mはこうした声に応えるもので、異常判別に必要な分析処理を全て賄うことができ、アプライアンスであるため社内で完結して異常検知の実現に取り組むことが可能である。また、CX-Mの販売開始に併せ、判別可否と精度を事前に確認できる無償分析診断サービスを提供。同サービスを活用することで、ROIを算出した上での投資判断が行えるとする。
CX-Mには、データクレンジング、特徴抽出、判別モデル作成(機械学習)、判別精度検証、異常判別プログラムの生成/出力を行うソフトウェアが実装されており、ユーザーはGUIによる簡単なオペレーションのみで、専門知識を有することなく、異常判別プログラムの作成が行えるという。また、CX-Mは内部処理されたデータ分析内容を確認できるため、入力データ量やデータクレンジングに依存する判別精度を数値化できる。
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