多くの企業において「AI導入」は検討されているが、ビジョンの構築や経営資源の投入といった段階には達しておらず、AIを前提とした大規模な実行には程遠いとの調査結果をアクセンチュアが発表した。
製造業においても声高に「AI活用の必要性」が叫ばれるようになっているが、産業機器業界において「大規模なAI実行」が行われている割合はわずか1%にすぎないという調査結果を、コンサルティング企業のアクセンチュアが発表した。
調査は世界6カ国(日本、中国、フランス、ドイツ、イタリア、中国)/6業界(自動車、トラック、自動車部品、産業および電気機器、重機、耐久消費財)において、年商5億ドル以上を持つメーカー500社の役職者を対象に行われたもので、多くの企業が「AIを活用する」という判断は下し着手しているものの、大規模な取り組みには進めていない現状が明らかになった。
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アクセンチュアでは企業におけるAIの活用について、「信念の表明」「ビジョンの構築」「経営資源の投入」「大規模な実行」の4段階を経る必要があるとしている。調査では対象企業の98%がAI活用に着手しているが、ビジョンの構築に到達している割合は16%にとどまり、経営資源の投入では5%、大規模な実行に至ってはわずか2%の企業しか到達していないとしている。
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