IDC Japanは「2017年 国内AR/VR市場 企業ユーザー調査」に関する記者説明会を開催。国内におけるAR(拡張現実)/VR(仮想現実)の市場およびビジネス利用動向を、世界と比較しながら詳しく解説した。
IT専門調査会社のIDC Japanは2018年2月1日、「2017年 国内AR/VR市場 企業ユーザー調査」に関する記者説明会を開催。国内におけるAR(Augmented Reality:拡張現実)/VR(Virtual Reality:仮想現実)の市場およびビジネス利用動向を、世界の動きと比較しながら詳しく紹介した。
まず、AR/VRヘッドセット市場の現状について、同社 PC、携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの菅原啓氏は次のように説明する。
「AR/VRヘッドセット市場をけん引するVRヘッドセットの市場は、2021年に約4000万台規模になるとみている。スマートフォンにバンドルして無料提供する動きは世界的には減少傾向にあり、2017年のVRヘッドセット出荷台数の伸びは停滞気味であった。一方、ARヘッドセットに関しては2019年ごろから技術的ブレークスルーが起こり、本格的に伸びていくと予想。2021年のARヘッドセット市場は約2000万台規模になるとみている」(菅原氏)
これに対し、日本では「PlayStation VR」に代表されるコンシューマー製品がVR市場をけん引して一定の成長を促すが、「ビジネス利用が中心のARヘッドセットに関しては、世界と比較して伸び悩む」(菅原氏)という。実際、世界市場全体における日本市場の割合は、VRヘッドセットが2017年時点で3.1%程度あるのに対し、これが2021年になると2.5%に減少。さらにARヘッドセットはその落ち込みが顕著で、約4.2%から0.4%へ大幅に減少するとみられている。
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