3Dデータの活用は各社にとって取り組むべき課題となっているが、「どう活用するか」は難しい。1990年代から3Dデータ活用に取り組むトヨタはVRやARを手段として、3Dデータを「もっといいクルマづくり」に結び付けようとしている。
もはや設計のデジタル化は製造業にとって珍しいことではなく、多くの企業で3D CADによる設計開発がごく当たり前のように行われている。トヨタ自動車も多分に漏れず、1996年には3Dデータを軸にしたデジタルエンジニアリング技術「V-Comm」(Visual & Virtual Communication)を開発、現在、設計の現場ではダッソー・システムズの3D CAD「CATIA」が広範囲に利用されている。
デジタルエンジニアリング導入当初は隙間を図る機能がCADになく、定規をCAD上に再現して解決するなど得意のカイゼンを織り交ぜながらの運用であったが、現在では設計時データに外装色(塗料)などのマテリアル情報をひも付け、「Visual3Dデータ」として設計以外の領域に活用するまでに至っている。
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