IoT時代の組み込み系ソフトウェア品質(3)
計測で組み込みソフトウェアの「品質」を丸裸にする(2/6 ページ)
測定は誰でもできるが、計測はプロがする
測定は誰でもできるが、計測はプロが行う。決して素人にさせてはいけない。素人は間違った計測をするかもしれないし、コストばかり掛けて無意味な計測をするかもしれない。もっと最悪なことに「計測の意図を持たない計測」をするかもしれない。
計測のプロともなれば、意図を持って効率よく(手抜きしながら)計測し、無駄なコストを掛けない。それに計測の意図判断も瞬時に行える。そこで品質計測のオキテ、その参は「計測はプロの手で」である。
(おまけ)品質測定のオキテ
品質測定にもオキテはある。基本測定量(1次計測値)は単一の属性を単一の定量化(数値化)をするための方法であり、導出測定量(2次計測値)は複数の基本測定量を引数とした関数で得られる値である。例えば欠陥数は基本測定量であり、欠陥密度は(欠陥÷ソースコード行数)のような簡単な関数であるが、導出測定量である。
基本測定量と導出測定量には意図が入らないことに注意する。どんなに複雑な導出測定量でも数学の純粋関数で表現されるので、いつどこで誰が測定しても同じ測定量になる。
しかし、両者はしっかりと区別しなくてはならない。導出測定量の関数が間違っていると意味のない測定量が出てくるからである。そこで品質測定のオキテ、その壱は「導出測定量には注意」である。この他にも「有効数字に注意」や「時間変化や状態変化で測定値が変わるときは要注意」などの細かいオキテが測定にはある。
品質計測は茨の道か
品質を計測するのは難しい。品質を計測せずとも品質向上はできるが、それでも計測は最初にやるべきである(大事なことなので2回目の言及)。計測することで品質を赤裸々にでき、丸裸になった品質を制御したくもなる。品質活動の目標にもなる。今回は将来の楽しみのために、今の品質計測の苦難を見ていこう。
品質計測は継続こそ命
品質計測は継続してデータを蓄積することが命である。蓄積された品質データは絶対のパワーを持つ。その品質データはパワースポットになり、みんながお参りするようになる。蓄積データはまさに宝物である。しかしそれをどのように使うかで、蓄積データは宝石にもなり、石ころにもなる。
例えば、掃除を毎日すれば、どこが汚れていて、どこがキレイなのか分かってくる。汚れている場所をどのようにすれば、効率的にキレイになるか分かってくる。どの程度、掃除をしなくてもキレイな状態なのかも分かってくる。これは掃除のデータが頭の中に蓄積されているからであり、掃除もやはり毎日の継続が大事である。
継続を効率良くするには、同一人物が同一方法で同一場所を同一時間、行うのがよい。つまり条件をまったく同じにしてルーティンワークにするのである。これが一般的な継続のコツである。品質計測もまったく同じである。継続の効率だけを考えれば、条件を同じにして、ルーティンワークにするのである。
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IoT時代の組み込み系ソフトウェア品質
組み込みソフトウェアにおける「品質」とは、一体、何者であろうか。多用されている言葉であるがその実態はようとしてしれない。この連載ではIoT時代の組み込み系ソフトウェアの品質」をテーマに開発現場の目線で見ていく。出演者は情報系に籍を置く大学1年生の紅美 香美(くみ こうみ)と品質 寛容(しなしち ひろい)。
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