PwC Japanグループは、世界の自動車産業の現状と展望を解説する「PwC 自動車産業セミナー」を開催。PwCコンサルティングの白石章二氏が登壇し、「自動車産業の未来 〜変化の潮流の中で生き残るための処方箋〜」と題し、講演を行った。
監査やコンサルティング事業などを展開するPwC Japanグループは、PwCグローバルの自動車産業シンクタンクであるAutofactsの2017年上期最新予測情報を基に、世界の自動車産業の現状と展望を解説する「PwC 自動車産業セミナー」(会期:2017年6月12日)を東京都内で開催した。
世界の自動車産業は、従来の所有から移動サービス利用へと消費者行動がシフトするなど、既存のビジネスモデルが大きく変わろうとしている。また、技術面では次世代パワートレインや運転支援システム、自動運転などの研究開発も加速しており、より一層注目を集めている。
同セミナーでは、PwCコンサルティングの白石章二氏が登壇し、「自動車産業の未来 〜変化の潮流の中で生き残るための処方箋〜」と題して、こうした業界の動きが自動車メーカーと部品メーカーとの関係にどのような影響を与え、経営にどのようなインパクトをもたらすのかについて講演。同氏が最近注目している経営指標や、2030年ごろまでに予想される環境変化を踏まえ、自動車メーカーおよび自動車部品業界が直面するであろう未来について解説した。
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世界各国のGDP成長率と生産年齢層の割合を見ると、生産年齢層の割合が高くなることで消費が伸びる、いわゆる「人口ボーナス期」が今後も続く国は、パキスタンやナイジェリアなど一部の国に限られている。中国も既に人口ボーナス期は終了しており、人口が増えることで、販売台数を伸ばしてきた自動車産業にも大きな影響を及ぼすことになる。社会の高齢化も進んでおり、中国でも日本から20〜30年遅れで高齢化の問題に直面すると見込まれている。白石氏は「先行して高齢社会を迎えた日本は、こうした中で何が必要か、さまざまな意味での実験場となっている」という。
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