パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、熱電変換デバイスを搭載した「熱電方式冷却ローラー」を製品化し、2016年7月から量産を開始する。
パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は2016年6月、熱電変換デバイスを搭載した「熱電方式冷却ローラー」を製品化し、同年7月から量産を開始すると発表した。水を一切使用しない熱電式の冷却ローラーの採用により、冷却システムを小型化できる。
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今回同社では、高い冷却性能を発揮する独自の精密加工技術により、単位面積あたりの密度を高めた熱電変換素子を開発。冷却能力と冷却応答性を高めたことで、水を一切使用しない熱電式の冷却ローラーの製品化に成功した。これにより、従来の商業用印刷機で一般的だった水冷式で必要となる複数の配線や冷却チラーが不要となり、冷却システムのコンパクト化を可能にした。
また、空気を冷媒とするため、水冷式で課題となっていた水漏れによる印刷機内部の故障や水の定期交換、冷却システム内の清掃などが不要で、メンテナンス時間を短縮できる。さらに、同社独自の熱電変換デバイスをヒートシンクと冷却板で挟みこむ構造を採用したことで、瞬時の冷却が可能になり、結露の発生を抑え、冷却設備の立ち上げ時に必要だった冷気時間を短縮できるという。
外形は直径200×長さ550mmで、冷却領域はローラー直径150×冷却幅300mm。商業用印刷機のほか、ローラーによる温度管理が必要な温調ローラー搬送設備、工作機械に対応し、食品加工機器やゴム加工機器、医療関連機器の超精密温調ユニットなどにも応用できるとしている。
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