現地レポート
3D設計推進者が見た「SOLIDWORKS World 2017」(1/3 ページ)
3D CAD推進プロジェクトの取り組みを紹介する連載「設計・製造現場を変革する3D CAD/3Dデータ活用」の番外編として、今回は「SOLIDWORKS World 2017」の現地レポートを“3D設計推進者の視点”でお届けします。
連載「設計・製造現場を変革する3D CAD/3Dデータ活用」では、これまで3D CAD推進プロジェクトの取り組みについてお話してきました。今回はその【番外編】として、筆者も参加した「SOLIDWORKS World 2017」(以下、SWW2017)のレポートを、3D設計推進者の視点でお届けしたいと思います。
SOLIDWORKS World(以下、SWW)とは、3D設計ソリューション「SOLIDWORKS」ユーザーコミュニティーのための祭典で、年に1回米国で開催されています。ここでいうコミュニティーとは、SOLIDWORKSユーザー、販売代理店、関連製品会社、そしてダッソー・システムズ・ソリッドワークスの社員全てを含みます。今回で19回目の開催となったSWW2017は、カリフォルニア州ロサンゼルスにあるロサンゼルス・コンベンション・センターで開催されました(会期:米国時間2017年2月5~8日)。
事実上のイベント本番となる会期2日目からは毎日、ジェネラルセッションから始まり、その後は技術情報などを聴講できるブレークアウトセッションと、実際にSOLIDWORKS製品の体験と教育を受けることができるハンズオンセッションが開かれます。これらのセッションは、3日間で何と200コマにも及ぶといわれています。
セッションのカテゴリーも、ユーザー事例から製品ごとの説明まで多岐にわたり、そのレベルも初級から上級まで選ぶことが可能です。特に人気だったのはハンズオンセッションで、詳細のスケジュールが公開されるとすぐに満席になってしまうほどでした。このように、熱心な参加者が多いのもSWWの特長といえます。
ちなみに、これほどの規模になると現地でセッションを選ぶのも大変なので、筆者の場合、渡米前に参加予定のセッションを選んでおきました。また、SWWでは便利なツールとして、無料モバイルアプリ「SOLIDWORKS World Mobile App」(iOS/Android向け)が提供されており、スマホのアプリ上からセッションのスケジュールを確認したり、入場登録をしたりできます。アプリから自分のチェックしたセッションの部屋番号やアクセスマップなどが表示されるため、広大なイベント会場でも迷子になることはありませんでした。
SOLIDWORKSのCEOが命を懸けたマジックに挑戦!
午前8時15分から、一番大きな会場でジェネラルセッション(基調講演)が始まります。開場時刻前の入り口付近は大変盛り上がっており、ドアオープンと同時に、前列の良い席を求めて大勢が走り出します。このような光景は日本のCAD関連カンファレンスでは見たことがありません(多くの場合、後ろの席から埋まりますよね……)。
ちなみに、今回は円形のステージが中央にあり、360度どこからでも登壇者と投影スライドが見られるようになっていました。
初参加だと(特に日本人だと?)、この規模感と参加者たちの盛り上がりに度肝を抜かれるはずです。なお、ソリッドワークス・ジャパン主催のツアー参加者のために、日本人席が用意されていたので筆者は走らずに済みました。また、当然ながらセッションの内容は全て英語です。でもご安心ください。ジェネラルセッションでは、ツアー参加者のために同時通訳サービスが提供されています。ただ、それ以降の他のセッションは全て英語なので、苦手な人は少しツライかもしれません。
感動的なオープニングムービーの後、SOLIDWORKSブランドの最高経営責任者(CEO)であるジャン・パオロ・バッシ氏が登壇。「SOLIDWORKS Innovation in the Age of Experience」と題した講演を行ったのですが、途中、回転ノコギリマシンを用いたマジックにバッシ氏が巻き込まれる事態に! SOLIDWORKSによって最適に設計されたマジックの仕掛けに、CEO自らが命を懸けるという演出に会場は大いに盛り上がりました。実は、これはSOLIDWORKSを活用してマジックの仕掛けなどを製作しているIllusion Projectの事例。マジシャンの頭の中にあるイメージを設計に落とし込み、それが現実のものとなって、舞台の上でイリュージョンを作り出すという大変興味深い活用事例を、エンターテインメント要素を交えて披露してくれました。
さらに、ユーザー事例は続きます。今度はAlter Bridge、Creedのギタリストとして有名なマーク・トレモンティ氏のシグネチャモデル「Mark Tremonti Signature」の開発ストーリーです。トレモンティ氏自身が求めるギターを、SOLIDWORKSを用いながら一緒に作り上げていったPRS Guitarsのチャレンジを紹介。3D CADを用いたギター製作は、依頼者の頭の中のイメージと(CAD上での)実物とのすり合わせに役立ったようです。最後は、トレモンティ氏によるギターソロも行われました。
そして、登壇者がバッシ氏から、ダッソー・システムズのモニカ・メンギニ氏、そして同じくダッソー・システムズのベルナール・シャーレス氏に代わっていきます。両氏からは、ダッソー・システムズによる「3Dエクスペリエンスプラットフォーム」の考えやビジョンについて語られました。
最後のキーノートスピーチでは、ナショナル・ジオグラフィックの人気TVシリーズ「BRAIN GAMES」のホストとして活躍する未来学者/映像作家/写真家のジェイソン・シルバ氏が登壇しました。「テクノロジー」「創造」「将来」というストーリーを、見事な映像とともに紹介。3D設計の枠を“かなり超えた”壮大な話でしたが、未来を感じるものでした。
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設計・製造現場を変革する3D CAD/3Dデータ活用
設計品質の向上、さらなる生産効率化など、設計・製造現場では常に厳しい要求が突き付けられている。そうした中、3D CADをはじめとしたツールの導入やより効果的な使い方を追求した組織としての取り組みも行われている。本連載では3D CAD/3Dデータ活用にフォーカスし、プロジェクト管理者がどのような視点で現場改革を推進していくべきか、そのヒントを提示する。 ◎こんなキーワードに興味のある方にオススメ:[3D CAD][3Dデータ][3D推進][3次元設計][設計品質向上][ツール導入]
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