SOLIDWORKSユーザーの祭典「SOLIDWORKS World 2017」では、次期バージョンの「SOLIDWORKS 2018」をはじめ、多くの新製品や新機能、新たな取り組みなどが発表された。こうしたアップデートがなされた背景には、3D設計業務の未来を見据えた戦略やビジョンがある。SOLIDWORKSブランドの最高経営責任者(CEO)であるジャン・パオロ・バッシ氏に話を聞いた。
米国カリフォルニア州ロサンゼルスで開催された3次元設計ソリューション「SOLIDWORKS」の年次ユーザーイベント「SOLIDWORKS World 2017」(会期:米国時間2017年2月5〜8日)では、「CREATE THE NEW, THE NEXT, THE NEVER BEFORE.」をテーマに掲げ、不可能だと思われてきたものを可能に、想像もしてみなかったことを現実にするSOLIDWORKSの新機能や関連ソリューションの数々が発表された(関連記事:SOLIDWORKSユーザーの祭典LAで開幕――3D設計業務の未来を見据えたさらなる進化に期待)。本稿では、SOLIDWORKSブランドの最高経営責任者(CEO)であるジャン・パオロ・バッシ(Gian Paolo Bassi)氏の基調講演の内容および日本の記者向けに行われたインタビュー時のコメントを基に、SOLIDWORKSの今後の方向性、ブランドビジョンについて紹介していく。
バッシ氏は、SOLIDWORKSが優先して取り組むものとして、「(1)イノベーション創出を支援すること」「(2)設計から製造までのプロセスをシンプルにすること」「(3)シミュレーションを設計フェーズの最初で活用すること」「(4)教育/スタートアップ支援の強化」を掲げる。今回のSOLIDWORKS World 2017では、これらの方向性に沿った形で幾つかの新製品、ソリューションなどが発表された。それぞれ順番に紹介していこう。
まず、イノベーションの創出に関してだが、近年「市場投入期間の短縮」「設計プロセスの効率化」といった要求よりも、「イノベーションの創出」に対する声が非常に増えてきたという。
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