ソフトバンクが推進するIoT戦略でArmが果たす役割:TechFactory 人気記事TOP10【2017年12月版】
TechFactoryオリジナル記事コンテンツの人気ランキングTOP10をご紹介。今回は、Armのプライベートイベント「ARM Tech Symposia 2017 Japan」のキーノートに登壇したソフトバンク 代表取締役副社長 兼 最高執行責任者 今井康之氏の講演レポート記事「Arm買収から1年半、明確になったソフトバンクのIoT戦略」が第1位を獲得しました。
TechFactory 2017年12月の人気記事ランキング
皆さん、こんにちは。TechFactory編集部です。
今回は、2017年12月1〜31日までの期間に掲載されたTechFactoryオリジナル新着記事コンテンツから、人気記事ランキングTOP10を紹介します(過去の人気記事ランキングを読む)。
12月の人気記事ランキングTOP10
2017年12月1〜31日Arm買収から1年半、明確になったソフトバンクのIoT戦略
今回の第1位は、ソフトバンクによるArmの買収から約1年半が経過した今、その関係性はどうなっているのか? を取り上げた記事「Arm買収から1年半、明確になったソフトバンクのIoT戦略」でした。
Armのプライベートイベント「ARM Tech Symposia 2017 Japan」(開催:2017年12月8日)に、ソフトバンク 代表取締役副社長 兼 最高執行責任者の今井康之氏が登壇。ソフトバンクの事業戦略におけるArmが果たすべき役割について、その詳細が語られました。
講演で今井氏は「2035年までに1兆個のチップを供給する」という孫正義氏の発言を引用し、ソフトバンクの軸足が現在、「AI」「ロボット」「IoT」に向かっていると言及。さらに近年、IoTを核とした関連企業への投資も強化しており、ソフトバンクが各業界との連携を強化し、さまざまな分野におけるIoT化に本腰を入れつつある点を強調しました。こうしたIoT化に欠かせないのが、ネットワークにつなげやすく、安全性の高いエッジデバイスの存在です。この点において、ソフトバンクがArmを手にした意味は非常に大きいといえます(⇒記事を読む)。
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「時速160キロで急ハンドル」を再現できる、実車を使ったテストシステム
続く第2位は、東陽テクニカのテクニカルリサーチラボ(旧厚木研究所)で行われた統合試験システム「Driving&Motion Test System(DMTS)」の見学会の様子をお届けした記事「『時速160キロで急ハンドル』を再現できる、実車を使ったテストシステム」でした。
自動ブレーキや自動車線維持といったADASの実装など、高度化が進む自動車の開発は、開発期間の長期化や複雑化を招くだけでなく、実現した機能のテスト時間とその人員の確保が大きな課題となっています。また自動車業界は開発競争が激化しており、短納期が求められるため、テストの効率化は欠かせない取り組みといえます。
今回公開されたDMTSは、一般車両の挙動解析から自動運転車両の性能解析までを目指した新コンセプトに基づく統合試験システムであり、単体テストとテストコースでの実走行の“間を埋める存在”として注目されています。記事では、DMTSの狙いについて詳しく紹介しています(⇒記事を読む)。
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【徹底解説】つながるクルマ「コネクテッドカー」のセキュリティ課題と対策
そして、注目は第3位の「【徹底解説】つながるクルマ『コネクテッドカー』のセキュリティ課題と対策」です。
富士経済の調査レポート(2017年3月発表)によると、「Connected Car(コネクテッドカー)」の世界市場は、2035年に9990万台(2016年比で5.2倍)となり、新車の90%以上がコネクテッドカーになるそうです。コネクテッドカーは、さまざまな情報サービスをドライバーへ提供する「テレマティクス」を中心に据えたものから、外部と通信して車両状況や周辺情報などをクラウドに送ったり、クラウドから最新の道路状況などを取得したりといったIoT的な意味合いに変化しつつありますが、いずれにせよ、ネットワーク接続されるということは、その分サイバー攻撃のリスクが高まることにつながります。
今後急速な普及が見込まれ、IoTデバイス化/ネットワーク機器化する自動車を、サイバー攻撃の魔の手から守るための手段とは? 自動車のハッキング事例を交えながら詳しく解説します(⇒記事を読む)。
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