CAEベンダーのヴァイナスは、オープンソースCFDソルバー「OpenFOAM」の強化版である「HELYX」を開発する英ENGYSとのパートナー関係を強化した。
CAEベンダーのヴァイナスは2018年8月1日、英国のENGYSとのパートナー関係を強化したと発表した。ENGYSはオープンソースCFD(数値流体解析)ソルバー「OpenFOAM」の強化版である「HELYX」を開発する。ヴァイナスはENGYSと、HELYXと「HELYX-Adjoint」ソルバ、「HELYX-Coupled」ソルバなどのオプション機能製品の販売代理店契約を2018年7月15日付で締結した。
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これまでヴァイナスがENGYSと直接契約をしていたのは、メッシュツール「Pointwise」と可視化ツール「FieldView」に特化させたソルバ「HELYX-SAS」で、今回新たに契約締結をしたツールについては取り扱い時に他社を経由していた。
HELYX-Adjointの「Continuous Adjoint」アルゴリズムは、ナビエストークス方程式と感度に関するAdjoint方程式を連成させて問題を解き、短時間で全ての設計変数に関する感度を求めて、そこから得られた感度分布に基づく最適形状を求めることが可能だ。流路のトポロジー最適化の処理では、メモリ消費量を最小限に抑えて実行できるという。
HELYX-CoupledのCoupled solverは、圧力-速度連成解法により、SIMPLE法などの分離解法よりも行列計算の収束性を向上させ、計算時間を大幅に短縮することが可能だという。
HELYXの価格は、フローティング年間ライセンスかつ初年度保守料込みで240万円(税別)から。同ライセンスには、ヴァイナスのオープンソース利用のための総合サポートサービス「OPASS」のエンジニリングサービスは含まれない。
ヴァイナスは、自動車・自動車部品、重工業、産業機械、電機・電子などの業界を中心に販売・サポートするとしており、初年度で30ライセンスの売り上げを見込む。
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