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未パッチでも「停止」はできるように――過渡期ならではの「車のセキュリティ」を模索カルソニックカンセイ 新会社「WHITE MOTION」(1/3 ページ)

カルソニックカンセイはフランスのサイバーセキュリティ企業であるQuarksLabとの合弁で、「車のセキュリティ」に取り組む新会社「WHITE MOTION」を設立した。サイバーセキュリティとセーフティの両立を目指すという。

» 2017年08月10日 09時00分 公開
[高橋 睦美TechFactory]

新たな段階に突入した「車載セキュリティ」

 カルソニックカンセイは2017年7月18日、「車のセキュリティ」「車載システムのセキュリティ」に取り組む新会社「WHITE MOTION」を設立したことを発表した。同社とフランスのサイバーセキュリティ企業であるQuarksLabの合弁会社で、最高経営責任者(CEO)には日本マイクロソフトでセキュリティエバンジェリストとして活動してきた蔵本雄一氏が就任している。

 2015年、米国のセキュリティカンファレンス「Black Hat」で2人のセキュリティ研究者がジープ・チェロキーをハッキングし、遠隔操作が可能なことを発表して以来、車のセキュリティに対する関心は高まっている。蔵本氏によると、「社会的責任もあり、このままではヤバい、何か対策しなくてはいけないと、その重要性を認識しているメーカーや部品サプライヤーは多い。問題は『で、俺らは何をやったらいいんだ?』という段階にある」という。

WHITE MOTION 最高経営責任者(CEO)の蔵本雄一氏と会長の石橋誠氏 WHITE MOTION 最高経営責任者(CEO)の蔵本雄一氏(写真=左)と会長の石橋誠氏(写真=右)
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