TDKがパワーエレクトロニクス向けコンデンサーのラインアップに新シリーズを追加した。従来シリーズの静電容量最大値が500μFだったのに対して、新シリーズは600μFに増加している。
TDKは2017年7月11日、パワーエレクトロニクス向け単相電力用フィルムコンデンサーのラインアップに、EPCOSブランドの新製品「B32370」「B32371」「B32372」「B32373」「B32374」を追加したと発表した。出荷は2017年8月以降の予定だ。
B32370〜B32374は、無停電電源装置(UPS)、周波数変換機、太陽発電や風力発電用のインバーターなど、大きな出力が必要なパワーエレクトロニクス向けに開発された製品だ。従来シリーズの静電容量範囲が10〜500μFだったのに対して、B32370〜B32374のシリーズの静電容量範囲は5〜600μFに拡大し、上限が従来よりも100μF上がっている。
定格AC電圧は250〜600Vrms、最大電流は15〜60A、直径は40〜136mm、高さは64〜265mm。寿命が10万時間と長いのが特長だ。ポリ塩化ビフェニルが不使用のため、連続使用温度は70℃。端子は3種類あり、B32370がプラグイン端子、B32371〜B32373がねじ込み端子、B32374がクランプ式端子を持つ。
B32370〜B32374はIEC61071-1に準拠し、UL認証を得た。素材がポリプロピレンであり、アルミなどよりも信頼性が高い。また、過電圧が一時的にかかってもコンデンサーとしての機能を保持できる自己回復機能の他、過圧の際ショートによる発火が起きないようにコンデンサーと端子を切り離す断路器を備えている。
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