三菱電機は電鉄や電力などの大型産業機器向けに、大容量パワー半導体モジュール「HVIGBTモジュールXシリーズ LV100タイプ」2種を発表した。大電流密度により、インバーターの高出力化や高効率化に寄与する。
三菱電機は2017年5月、電鉄や電力などの大型産業機器向けに、大容量パワー半導体モジュール「HVIGBTモジュールXシリーズ LV100タイプ」2種を発表した。8.57A/cm2の電流密度により、インバーターの高出力や高効率化に貢献する。2017年9月より順次販売を開始する。
LV100は、同社独自のIGBTとRFCダイオードを搭載した高耐圧絶縁ゲート型HVIGBT(High Voltage Insulated Gate Bipolar Transistor)で、Siモジュールとしては業界最大という電流密度8.57A/cm2を達成している。また、AC主電極を3端子備え、電流を分散して電極端子の発熱を緩和し、インバーターの高出力化や高効率化を可能にした。
耐電圧は3.3kVで、定格電流は450Aおよび600A。端子配列を最適化したことで容易に並列接続ができ、多様なインバーター構成や容量に対応する。パッケージには、絶縁板と放熱板を一体化した構造を採用し、サーマルサイクル寿命が向上した。
さらに同社では今後、シリコン(Si)に比べて低損失、高周波動作が可能な炭化ケイ素(SiC)を用いたLV100タイプ品をラインアップに追加する予定だ。
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