オムロンは産業用カメラメーカーのセンテックを買収し、同社および同社の子会社をグループ会社化する契約を締結した。
オムロンは2017年4月、産業用カメラメーカーのセンテックを買収し、同社および同社の子会社をグループ会社化する契約を締結したと発表した。制御機器事業におけるFA技術の開発力強化の一環となるもので、同年7月3日に買収を完了し、新会社の社名は「オムロンセンテック」とする予定だ。
センテックは1987年創業の産業用カメラメーカー。産業用マシンビジョンをはじめ、医療/ラボなどで使用するさまざまなカメラを開発し、国内の他、アメリカ/中国/台湾などの子会社を通じてグローバルに販売を行っている。約200機種のバリエーションと、高画質を維持しながら小型化/高速化を追求するカメラ設計技術を有している。
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今回の買収により、センテックの高画質/高速伝送/小型化の特徴を持つカメラおよび設計技術と、オムロンの高速/高精度な画像処理技術を組み合わせる。これにより、取り付け場所を選ばない超小型で高画質な「スマートカメラ」や、ロボットアームに組み込んで3次元で物体を認識し、ピック&プレースを行う超小型カメラなどを開発する予定だ。
さらに、カメラと画像処理コントローラーとの組み合わせで、人の眼を代替するオートメーション技術を確立し、目視検査の作業負担をなくす。こうした取り組みにより、オムロンはロボットによる組み立て工程の省人化や、光学式センサーの簡易カメラ化、品質トレーサビリティーにおける製品の個体管理などで新市場を創出するとしている。
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