キヤノンITソリューションズは、サイバネットシステムとの間で、同社のビッグデータ可視化ツール「BIGDAT@Viewer」の販売代理店契約を締結したと発表した。
キヤノンITソリューションズ(以下、キヤノンITS)は2017年4月19日、サイバネットシステムとの間で、同社のビッグデータ可視化ツール「BIGDAT@Viewer(ビッグデータビューアー)」の販売代理店契約を締結したと発表。キヤノンITSが国内提供しているシュナイダーエレクトリックの「Wonderware(ワンダーウェア)」で収集したデータを「BIGDAT@Viewer」で可視化できるソリューションを展開する。2017年4月下旬から提供を始める。
キヤノンITSでは以前からFAトータルソリューションとして、フランスのシュナイダーエレクリックの「Wonderware」を提供。操業現場の監視制御を行う「Wonderware InTouch」や、操業時系列データを高速に蓄積できるデータベース「Wonderware Historian」、データを活用するための産業向けBIツール「Wonderware Intelligence」などを提供してきた。
しかし、スマート工場などIoT活用が広がりを見せる中、製造現場でも生産設備を制御するPLC(プログラマブルロジックコントローラー)や設備状態を把握するためのセンサーなどからデータを収集するニーズが拡大。IoT化が進み、収集できるデータが膨大なものとなる中、人手だけではどのデータを活用するべきかの判断ができない状況になりつつあり、効果的にデータ活用を行う支援ツールへの期待が高まってきている。
こうした課題の解決を支援するために新たにサイバネットシステムと提携。「Wonderware」にビッグデータ可視化ツール「BIGDAT@Viewer」を連携させ、統計解析や多変量解析の高度な専門知識がなくても、簡単操作でビッグデータを可視化できるソリューションを展開する。また、生産ラインにおける問題の早期原因究明の手助けや、生産性向上を支援するソリューションを提供することも可能だ。
キヤノンITS プロダクトソリューション事業本部 東日本事業部 事業部長 兼 企画販推部長の原木裕氏は「データを活用し設備の予兆保全を行いたくても、どのデータを参考にするべきかを見極めるのには時間やコストが掛かる。BIGDAT@Viewerを活用することで簡単に指標にすべきデータ軸を見極めることができる」とその価値について述べている。
価格はライセンス買い取りと保守費用で、10ユーザーで576万円(税別)。現状はオンプレミス型だが、将来的にはクラウド型や、サブスクリプションモデルの展開なども検討するとしている。キヤノンITSでは今後、FAソリューション事業全体で、2020年に売上高7億円を目指すとしている。
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