ISID/ローム/ラピスセミコンダクタ SynapSensor
屋内稼働する作業車の位置や稼働状況をリアルタイムで見える化するシステム
電通国際情報サービス(ISID)、ローム、ラピスセミコンダクタの3社は、共同開発を進めているIoTインフラ「SynapSensor」を用いて、屋内稼働する作業車の位置/稼働状況などをリアルタイムで“見える化”するシステムのプロトタイプを開発したことを発表した。
電通国際情報サービス(以下、ISID)、ローム、ラピスセミコンダクタの3社は2016年10月4日、共同開発を進めているIoTインフラ「SynapSensor」を用いて、屋内稼働する作業車の位置/稼働状況などをリアルタイムで“見える化”するシステムのプロトタイプを開発したことを発表した。
SynapSensorとは、センサーデータを非接続(Bluetoothペアリング不要)で、位置情報とともにクラウドに格納するIoTインフラのことで、3社は2016年度中の製品化を目指して開発を進めている。Bluetooth Low Energy(BLE)の他、センサーデータを集約するネットワークの構築に920MHz帯無線通信を用いることで、安定的かつ消費電力を抑えた大規模センサーネットワークの構築を可能にする。また、広範囲からデータを集められることから、設置機器数と通信コストの低減にも貢献するという。
これまで3社は、さまざまな領域で実証実験を重ね、技術的な検証を進めてきた。ロームグループでは2016年度中にSynapSensorユニット(ハードウェア)の製品化を計画している他、ISIDはSynapSensorを活用した各種サービスアプリケーションの開発に取り組んでいるという。そして、このたび「CEATEC JAPAN 2016」の開催に併せ、作業車の屋内位置や稼働状況を可視化するIoTソリューションのプロトタイプを開発し、デモンストレーション展示を実施した。
「SynapSensor」を用いて作業車の屋内位置や稼働状況を可視化
通常、建設中のビルなどでは高所作業車やフォークリフトといった多数の作業車が同時稼働している。また超高層ビルやショッピングモールなどの大規模な現場では、数百台もの作業車が用いられることもある。こうした屋内で稼働する作業車にはGPSが利用できないため、位置情報の取得が困難である。そのため、作業進捗が把握しづらかったり、作業変更/シフト交代の際に対象の作業車を探し回ったりといったことが日常的に発生しているという。さらに、使用環境や作業中に受けた衝撃(車両へのダメージ)などの情報も把握できないため、車両のメンテナンス時期の予測が立てづらいといった運用面での課題も抱えている。
今回3社が開発したプロトタイプはこうした課題を解決するもので、SynapSensorを用いることにより、屋内稼働する多数の作業車の位置情報をリアルタイムで取得できるようになるという。加えて、さまざまなセンサー情報を同時に取得できるため、周囲の温度/湿度、受けた衝撃の回数、現在の運転者、といった稼働状況を併せて可視化できる。これらを実現することにより、現場作業やメンテナンスの効率化、車両の最適配置が可能になるという。
CEATEC JAPAN 2016の会場では、車両模型と人物模型を複数用いて、稼働中の作業車と運転者を想定したデモンストレーションを実施。(1)展示スペースを作業エリアと充電エリアに分け、現在どのエリアにどの車両がいるか、車両ごと/エリアごとの累計稼働時間や累計非稼働時間を表示する機能、(2)車両に付けたセンサーを用いて、周囲の温度/湿度や各車両が受けた衝撃回数を表示する機能、(3)現在どの車両をどの運転者が操作しているかを表示する機能などを紹介するという。
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