ヤマザキマザックとシスコシステムズは、製造業のIoT化推進に向けて戦略的協業を発表した。工場内の設備機器を安全にネットワーク接続するための製品や、ビッグデータ解析/生産性向上のためのクラウドサービスなどの開発を進める。
近年、「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)」や「インダストリー4.0」に代表されるように、製造業においても“デジタル化”の波が押し寄せている。しかし、現状多くの製造業が保有する工場などでは、セキュリティ確保の観点からインターネットではなく、イントラネットが用いられ、現場内の閉じられたネットワークの中だけでデータのやりとりなどが行われている。このような従来の枠組みのままでは製造業のさらなる成長は見込めない。
そこで、工作機械大手のヤマザキマザックとシスコシステムズは2015年、米国にて工場内の通信環境を簡単かつ安全に提供するためのネットワークスイッチ「MAZAK SMARTBOX」を共同開発。工作機械向けオープン通信規格である「MT Connect」を採用することで、例えばCNC工作機器と他の設備機器を安全に接続することが可能となる。先行してヤマザキマザックの米国現地法人の工場および国内工場に導入し、検証・改善などを経て、2016年9月に米国で販売を開始した。そして2016年11月16日、両社はこれまでの協力関係をさらに強化する形で協業を発表。MAZAK SMARTBOXの国内販売にとどまらず、工場のスマート化を実現するためのビッグデータ解析やクラウドサービスの開発・展開も視野に入れるという。
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