オムロンは、超精密モーション制御技術を搭載した多軸モーションコントローラー5形式を発売した。EtherCAT搭載により、幅広いFA機器と高度なすり合わせ制御が可能。モーション制御機能を自由にプログラミングできる開発環境を提供する。
オムロンは2016年8月1日、超精密モーション制御技術を搭載した「プログラマブル多軸モーションコントローラー CK3E」3形式と「産業用PCプラットフォーム IPC プログラマブル多軸モーションコントローラー NY51□-A」2形式を発売した。
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今回発売した多軸モーションコントローラーは、オムロンと同社の米国子会社デルタ タウ データ システムズ(DT)が共同で開発した、DTのモーション制御技術を搭載している。世界中の生産ラインや設備で標準採用が進むオープンネットワーク「EtherCAT」を搭載し、幅広いFA機器との高速同期制御など、高度なすり合わせ制御が可能だ。ユーザー独自のモーションアルゴリズムや軌道計算、位置補正などのモーション制御機能を、C言語や同コントローラー専用言語によって自由にプログラミングできる開発環境を提供する。
CK3Eは、最小制御周期250μsの高速多軸制御機能とEtherCATマスター機能を搭載した、小型汎用モーションコントローラーだ。システム構築の自由度が高く、EtherCATを介した各種FA機器との高速同期制御が可能。また、厚さ28.6mmであるため制御盤内の省スペース化が図れて、小型設備へも容易に組み込める。
NY51□-Aは、最大128軸の高速多軸制御とWindows OSによる情報化対応を両立した産業用PCだ。多様なアプリケーションとモーション制御(モーションアルゴリズム、キネマティクスなどの軌道計算、位置補正など)を同時に実行できる。PLC(プログラマブルロジックコントローラー)と同じFA基準の耐環境性能を有し、独自のハイパーバイザー機能(ハードウェアリソースを各OSへ振り分け、相互干渉を防ぐ機能)で、OSの突発的な異常発生時にもマシン制御を継続する、安定した動作環境を提供する。
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