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なぜ「ラズパイ」が産業機器向けに伸びているのかTechFactory通信 編集後記

登場から4年、既に1000万台以上を出荷したシングルボードコンピュータがあります。元は教育用として企画されましたが、最近では産業機器向けとしても需要が高まり愛知県でも生産を開始しています。

» 2016年12月28日 09時00分 公開
[渡邊宏TechFactory]
TechFactory通信 編集後記

この記事は、2016年12月26日発行の「モノづくり総合版 TechFactory通信」に掲載されたTechFactory担当者による編集後記の転載です。

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 製造元は意図していなかったものの、2016年に約200万台が産業用途向けとして出荷されたシングルボードコンピュータがあります。この製品はシリーズ累計1000万台を越える台数を出荷しており、なおもその需要は高まる一方。その需要に対応すべく、2016年秋には愛知県にあるソニーの稲沢工場でも生産が開始されています。

 稲沢工場でお気付きかもしれませんが、そのシングルボードコンピュータとは「Raspberry Pi」です。先に紹介した数字は産業用組み込み機器として用意されている「Compute Module」も含む数字ですが、それでも単一シリーズのシングルボードコンピュータとしては驚くべき数といえます。

 Raspberry Piは2012年に、「教育用の安価なコンピュータ」としてケンブリッジ大学でコンピュータサイエンスを教えていたEben Upton(エベン・アプトン)氏が企画開発した製品です。

「Raspberry Pi 3 Model B」 2016年春に登場した「Raspberry Pi 3 Model B」。既存製品からCPUが強化された他、無線LANとBluetoothもオンボード搭載された

なぜ「ラズパイ」が産業機器向けに伸びているのか

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