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ソフトウェアテストの施策と運用(後編)――カギを握るテストの運用IoTとAI、ビッグデータ時代のソフトウェアテスト(9)(1/5 ページ)

新時代のテストに向けて立派な施策を打ち立てても、それを継続的かつ効果的に運用しなければ、絵に描いた餅である。今回は従来テスト運用を振り返りつつ、新時代のテスト運用について見ていく。

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昔ながらのソフトウェアテスト運用

 前回は新時代の「テスト施策」について考察したので、今回はまず、従来の「テスト運用」について見ていくことにする。

 確かにテストの文化や要員といった側面からしても、運用はよほどのことがない限り大きく変えるべきではない。IoTやAIの時代になっても、多くの局面で昔ながらの運用を行うことになるが、全く同じで良いとは限らないのだ。


ウオーターフォール型のテスト運用、厳格にときには慌てて

 ウオーターフォール型開発プロセスでは、テストは段階を踏んで厳密に実施する。単体テストから結合テスト、システムテストのように対象領域と目的を変えながら、厳格に進んでいく。もちろん、前工程のテストで失敗したら、次へ進むことは絶対許されない。

 運用は規則に沿って厳格に行われ、各テストにおける細かな施策運用も同様である。例えば、テストの網羅基準を決め、それを元に完了基準が決められ、基準に具体的な数値を入れた規則がある(はずである)。この基準に具体的な数値を入れた規則がある基準を満たさないとそのテストにパスすることは絶対できない。

 ただし単体テストはプログラマー個人が実施するために、ある程度は臨機応変に実施される。また単体テストでどのような手法を使い、どのようなツールを使うかなどの施策も比較的緩やかに運用されている。単体テストはプログラマーに残された唯一の安息の場なのである。

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