IoTとAI、ビッグデータ時代のソフトウェアテスト(4)
ソフトウェアテストの手法と施策(中編) 幸せになれるソフトウェアテストの選び方(1/5 ページ)
ソフトウェアテストの選択はケースバイケースであり絶対な正解はないが、ベターな選択は存在する。そこでテスト手法の詳細を知り、選択基準を見てゆくことにする。
ソフトウェアテストは数多くあれど、どれをどのように選ぶのか――これは前回に挙げた問題であるが、今回はソフトウェアテストの分類の続きと、テスト選択の基準を見ていくことにする。
もちろん「テストは製品とプロジェクトに依存する」ので唯一絶対の選択は示せないが、製品やプロジェクトに適したテスト手法をいくつか選び、それらを組み合わせてテストする方法を紹介する。IoTやAIが一般化する時代にこの選択はさらに困難になるが、その予告としたい。
ブラックボックステストを分類する
前回の後半ではブラックボックステストの基本である同値分割法を紹介した。今回は同値分割法の改良版である境界値分析から見ていくことにする。そして機械的に同値分割をするオールペア法や直交表を紹介し、さらに探索的テストにも触れる。
同値分割法から境界値分析へバージョンアップ
同値分割法は、同値類から1個以上のテストケースを作ることを網羅基準としていたが、同値類からのどの1個を抽出するかについては言及していない。しかし、境界値分析では同値類の代表値として「境界値」(限界値)を選ぶ。
例えば、if (x > 0 && x <= 10) bar(); のようなif文があったときは代表値としては、有効系データとして 1 と10を選び、無効系データとして0と11を選ぶ(図1)。これが同値分割法であれば、0以下、1以上10以下、11以上の3個の同値類から適当なデータを代表値として、例えば、-5、5、20の3個を選んでもいい。
同値分割法であれば3個のテストケースで良かったが、境界値分析だと4個必要になり、テストケース数が増加する。つまり1次元(直線)の境界値は2個あるのでその分だけ増えることになる。これが2次元の境界(図1右図)、3次元の境界、4次元の境界と、次元数が増えるごと、大幅に増えていく。
代表値として境界値を選んだ理由は「欠陥は真ん中にはない(トム・デマルコ「デッドライン」より)」の言葉からも分かるように、真ん中のデータはプログラマーが慎重に吟味して実装されていることが多く、バグはあまり出ない(多分)からである。対して境界値付近はプログラマーが見逃している可能性が高く、バグが出やすい(きっと)。
とあるテスト現場より(1)
A:「やっぱり端っこがいいんですか」
B:「ロールケーキも食パンもチャーシューも端っこがおいしいのと同じだな」
A:「え、全然、違うと思いますが。ところでドーナッツの真ん中は端っこですか」
B:「サイクリックキューをリストで作っているときの端っこと同じだな」
A:「意味不明ですが、先輩にはドーナッツの真ん中を差し上げます」
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IoTとAI、ビッグデータ時代のソフトウェアテスト
言うまでもなくソフトウェアテストは重要だが、IoTやAIなどの新しい概念によってソフトウェア自体の在り方が変わりつつある中、旧来からのテストを踏襲するだけでは成果は得られない。新時代のソフトウェアテストについて、考察する。
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