日本マイクロソフト、ユニアデックス、NTTドコモの3社は、法人向けIoTビジネスの拡大に向けた協業開始を発表した。Microsoftのパブリッククラウドプラットフォーム「Azure」、ユニアデックスの「IoTビジネスプラットフォーム」、NTTドコモが提供する閉域網サービスを連携させたセキュアなIoTパッケージサービスを2017年9月に共同販売する予定だという。
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の本格活用を考える際、システム全体をどのように構成するかを検討するのと同様に、センサー機器などで収集される無数のデータ(機密情報や個人情報を含む)の安全性をいかに確保するかも重要となってくる。
日本マイクロソフト、ユニアデックス、NTTドコモの3社は2017年4月21日、法人向けIoTビジネスの拡大に向けた営業活動および新たなソリューション開発における協業開始を発表。Microsoftのパブリッククラウドプラットフォーム「Azure」、ユニアデックスの「IoTビジネスプラットフォーム」、NTTドコモが提供する閉域網サービスを連携させたセキュアなIoTパッケージサービスを同年9月に共同販売する予定だという。以下、3社による協業内容を示す。
3社が提供するIoTパッケージサービスでは、センサー機器などから取得したデータを、「docomo M2Mプラットフォーム」を介してモバイル回線で閉域網接続し、セキュアなネットワークを用いて送信する。送信後のデータはAzureに蓄積され、ユニアデックスのIoTビジネスプラットフォーム上で可視化される。AzureとNTTドコモのモバイルネットワークを閉域網で接続しているため、工場に設置した機械から収集した機密情報や、ヘルスケアサービスで取得した個人情報などをセキュアな環境でクラウド上に送信できる。加えて、「Machine Learning」や「IoT Hub」といった豊富な機能を持つAzureを基盤に、あらかじめ可視化するメニューを厳選して提供することで、顧客は機器から取得したデータをワンストップで利用できるという。
今後3社は、同サービスを通じて、製造業およびヘルスケア事業向けの新たなIoTパッケージサービスの開発、検討も進めていく方針。製造業では、製造設備の見える化に加え、作業員の動きや体調をデータ化するなどの総合的な生産性向上に向けたサービスを検討するという。一方、ヘルスケア事業では、介護や医療現場における需要拡大、人材不足という現状に対し、IoTを活用して患者の日常の健康状態や変化などを自動的に把握することで、地方創生や社会的課題の解決につながるサービスの開発や導入促進に取り組んでいくとしている。
なお3社は、2020年度までに1000万台のIoT機器との接続を目指し、同サービスの営業活動を行っていくとしている。
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