メディア

多層プリント基板の試作納期改善に向け、3Dプリント技術を活用図研/Nano Dimension

図研は、3Dプリントのユーザーエクスペリエンスの向上および多層プリント基板の試作納期を改善する取り組みのため、イスラエルのNano Dimensionと協業すると発表した。

» 2017年05月01日 15時00分 公開

 図研は2017年4月、3Dプリントのユーザーエクスペリエンスの向上および多層プリント基板の試作納期を改善する取り組みのため、イスラエルのNano Dimensionと協業すると発表した。3Dプリントによる多層基板の設計から製造まで、シームレスな環境の提供を目指す。


 Nano Dimensionは、3Dプリンテッドエレクトロニクス技術分野のベンチャー企業。多層プリント基板用の3Dプリンタ「DragonFly 2020」や3Dプリンタ用のナノテクノロジーベースの導電性/誘電性インクなどを開発している。今回の提携により同社は、図研のシステムレベル設計ソリューション「CR-8000 Design Force」が備える電子技術の実装プロセスへの適用を目指す。さらに今後は、フレキシブル基板や内蔵部品などへの対応も計画している。

Nano Dimensionの多層プリント基板用3Dプリンタ「DragonFly 2020」 Nano Dimensionの多層プリント基板用3Dプリンタ「DragonFly 2020」

 図研のDesign Forceは、多層プリント基板の材料に対して独自のルール指定を可能にする設計ツールで、3Dプリントの導電材に銀や新材料などが使える。同社はCADデータをインクジェットプリンタ用に最適化するDFMソリューションも提供しており、Nano Dimensionの技術と組み合わせることで、設計スピードの短縮や革新的なアイデアの試作などへの活用が期待できるとしている。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.