日立製作所は、施工現場での作業者や現場監督者の行動を見える化するシステムを開発し、これを利用した動態管理サービスを2017年6月より提供すると発表した。
日立製作所は2017年3月、施工現場での作業者や現場監督者の行動を見える化するシステムを開発し、これを利用した動態管理サービスを同年6月より提供すると発表した。
BLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンを施工現場に複数設置し、作業者が携帯するスマート端末と組み合わせ、作業者の詳細な位置情報を取得する。この位置情報を基に、滞在エリア、滞在率、作業者同士のコミュニケーション状況などを集計し、時系列に沿って見える化する。
さらに、取得した情報から作業者の行動上の問題点を捉えて改善施策を提案する。例えば、作業者が機材を取りに行くのに長時間かかった場合には、機材置き場のレイアウト見直しなどの改善策を提案するという。
今後、同年10月には建物の3次元データを使って作業者の動きと作業の進捗状況などの情報をひも付ける機能を、2018年度には規制エリアに近づくと警報を発する安全管理システムを提供開始する計画だ。
施工現場における作業効率向上や安全管理は、これまで熟練管理者の経験に頼ってきた。日立製作所は、同社の施工ノウハウとITを活用。無線電波で作業者の位置を計測しようとしても、金属が多い施工現場では電波ノイズが発生して測位誤差が大きくなる問題があったが、独自の計測データ補正アルゴリズムを構築して精度を上げた。動態管理サービスにより、施工現場での人・機材の最適配置、スケジュール効率化、安全管理強化などを支援したい考えだ。
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