TCT Japan 2019
現場で使える機能としての成熟目指すジェネレーティブデザイン、Autodeskが提案(1/2 ページ)
オートデスクは、3Dプリンティング&AM技術の総合展示会「TCT Japan 2019」に出展し、「Autodesk Fusion 360」に搭載されるジェネレーティブデザイン機能を中心としたソリューションおよび適用事例(パーソナルモビリティ「WHILL」への適用など)を多数紹介した。
Autodesk(オートデスク)は国内最大級の3Dプリンティング&AM(Additive Manufacturing)技術の総合展示会「TCT Japan 2019」(会期:2019年1月30日~2月1日)に出展し、同社の積層造形ソリューションの紹介とその適用事例に関するサンプル展示を行った。
中でも来場者の注目を集めていたのが、クラウドベースの3次元設計開発ソリューション「Autodesk Fusion 360」に搭載されているAIベースの形状合成機能「ジェネレーティブデザイン」の適用事例である。
その1つが、オートデスクのジェネレーティブデザイン機能を本格的に採用した国内企業の最初の事例として紹介された、パーソナルモビリティ「WHILL」(開発元:WHILL)の普及価格帯モデル「WHILL Model C」への適用である。この取り組みは2018年11月に米国ラスベガスで開催された「Autodesk University 2018」で初めて紹介されたもので、国内展示会として実際に造形サンプルを展示したのは“初”だという。
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「WHILL」のさらなる挑戦を支えるジェネレーティブデザインの適用効果
WHILLは、単なる電動車椅子の延長ではなく、全ての人の移動をスマートにすることをコンセプトに開発されたパーソナルモビリティである。WHILL本体は、シート部、メインボディー部(後輪含む)、ドライブベース部(前輪含む)に分割可能で、一般的なセダンタイプの乗用車のトランクに積み込める(関連記事:バリアを壊すモノづくりに挑戦、「WHILL」が目指すパーソナルモビリティの未来)。
WHILLそのものの機能や走破性はもちろんのこと、自動車などでどこかへ運んで利用するというケースも考えられるため、“可搬性”も重要となる。そのため、3つに分割できるそれぞれのパーツ重量についても極限まで軽量化が図られている。しかし、シート部分やドライブベース部がそれぞれ約15kgであるのに対し、モーターを含む駆動系を搭載するメインボディー部の重量は約20kgと重く、今後のWHILL開発における利便性向上のためには“さらなる軽量化”が求められていた。
その解決策として、WHILLはFusion 360に搭載されているジェネレーティブデザインを採用。オートデスクからレクチャーを受けた後、ジェネレーティブデザインを適用した新たなフレームデザインの検討に着手。オートデスクやFormlabs、旭鋳金工業などの協力を得ながら、最終的にアルミ製フレームの製造まで実現できたという(関連記事:未知なるジェネレーティブデザインを前に砂型鋳造の限界に挑んだ町工場のプロ魂)。
「実働ベースで考えると約2週間で製造まで行えた。このスピード感は他ではなかなかまねできないのではないか。製造自体はジェネレーティブデザインを適用した3Dモデルを分割し、複数台の『Form 2』(Formlabs製)で出力。材料はロストワックス鋳造のために最適化された『Castable Wax Resin』(Formlabs製)を用いた。最終的に各造形物を1つにつなぎ合わせて砂型を作り、アルミで鋳造した」(オートデスク説明員)
得られた効果として、フレームだけで従来比40%以上の軽量化を実現し、メインボディー部全体として1kg以上軽くなったそうだ。
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