「ディスプレイだけに固執しない」――新規ビジネスも視野に入れたJDIの戦略:TechFactory 人気記事TOP10【2018年2月版】
TechFactoryオリジナル記事コンテンツの人気ランキングTOP10をご紹介。今回は、経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)の事業戦略について取り上げた記事「ジャパンディスプレイが放つ『第三の矢』は的を射るか」が第1位でした。その他、2018年1月に大きな話題となった「Spectre」「Meltdown」や、AR/VRの市場動向に関する記事に注目が集まりました。
TechFactory 2018年2月の人気記事ランキング
皆さん、こんにちは。TechFactory編集部です。
今回は、2018年2月1〜28日までの期間に掲載されたTechFactoryオリジナル新着記事コンテンツから、人気記事ランキングTOP10を紹介します(過去の人気記事ランキングを読む)。
2月の人気記事ランキングTOP10
2018年2月1〜28日ジャパンディスプレイが放つ「第三の矢」は的を射るか
今回は、経営再建に取り組むジャパンディスプレイ(JDI)の事業戦略について取り上げた記事「ジャパンディスプレイが放つ『第三の矢』は的を射るか」が第1位でした。
JDIは、2019年度までに車載と産業用を柱とした収益構造に転換することによって、400億円以上の営業利益確保を目指すとしています。その構造改革の目玉となるのが“カンパニー制”の導入です。JDIのディスプレイソリューションズカンパニーでは、スピード感のある事業運営を強みに、スマートフォンと車載、産業機器以外での可能性についても模索するといいます。
同カンパニーを率いる執行役員の湯田克久氏は、「世を驚かせる、あっと言わせる製品を出したい」とエンジニア出身らしいコメントとともに、「ハードウェアだけにこだわらず、新規ビジネスも行っていく」とその方向性を示しています。このメッセージには、“モノ売りからコト売りへのシフト”についても含まれているわけですが、ハードウェアだけにこだわらない新規ビジネスでどこまで勝負できるのか? 引き続き注目です(⇒記事を読む)。
◎編集部イチ押し関連記事:
» 3ステップでHMIからクラウドに、製造現場のIoT化を促進
» 多彩な表現力と直感的な操作を実現するHMI画面作成ソフト「BLUE」
» 過酷な製造現場でも使用可能な「Windows Embedded / IoT」搭載業務用タブレット
» 水気にも油にも強い、防塵防滴の薄型産業用パネルPC
チップ再設計に踏み切ったIntel、「Spectre」「Meltdown」の余波
続く第2位は、2018年1月に報告されたプロセッサの脆弱(ぜいじゃく)性「Spectre」と「Meltdown」について言及した記事「チップ再設計に踏み切ったIntel、『Spectre』『Meltdown』の余波は収まらず」でした。
脆弱性問題を解消する(緩和する)ソフトウェアアップデートが各社から提供されていますが、全製品をカバーするには至っていません。また、根本的な原因はプロセッサのアーキテクチャそのものにあるため、影響を受ける製品の多いIntelは、対処のためのソフトウェアアップデートを提供しながら、該当するチップの再設計に取り組むことを決断しました。
再設計には多大な時間とコストを要するだけに、Intel以外のベンダーがどのような対応策を講じていくのかも注視する必要があるでしょう(⇒記事を読む)。
◎編集部イチ押し関連記事:
» 組み込みプロセッサにも影響大「Spectre」「Meltdown」の背景を探る
» IoTセキュリティとITセキュリティの違い
» 組み込みLinuxの「正体」と開発の「困難さ」
» 組み込み開発者のための「脅威一覧表」解説
わがこと化できない日本の現場――AR/VRのビジネス利用で世界と大きな差
そして、注目は第5位にランクインした「“わがこと化”できない日本の現場――AR/VRのビジネス利用で世界と大きな差」です。IT専門調査会社のIDC Japanが行った「2017年 国内AR/VR市場 企業ユーザー調査」の結果についてまとめた記事です。
その中で印象的だったのが、“日本と世界との差”です。日本国内では「PlayStation VR」に代表されるコンシューマー向けのVRヘッドセットがVR市場をけん引していますが、ビジネス利用が中心となるARヘッドセットに関しては、「世界と比較して伸び悩む」とIDC Japanのアナリストは予測します。
実際、世界市場全体における日本市場の割合は、VRヘッドセット、ARヘッドセットともに非常に低く、減少傾向にあります。中でもARヘッドセットは落ち込みが大きく、約4.2%から0.4%へと急落するとみられています(⇒記事を読む)。
◎編集部イチ押し関連記事:
» 「ゲンバ」がAR普及を加速させる、2018年から急加速
» 「VRから目が離せない」トヨタの語る3Dデータ活用事例
» IoT、3Dプリンタ、ARを設計業務で手軽に活用できる「Creo」がもたらす未来
» 9兆円市場に成長するVR、「本命」用途へ足りない要素
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- なぜ製造業は「変わらないといけない」のか、その4つの理由と解決策
TechFactoryオリジナルコンテンツの人気ランキングTOP10をご紹介。今回は世界規模で活動するティア1サプライヤー、ヒロテックが紹介した「製造業が変わらなくてはならない理由」が第1位となりました。 - ソフトバンクが推進するIoT戦略でArmが果たす役割
TechFactoryオリジナル記事コンテンツの人気ランキングTOP10をご紹介。今回は、Armのプライベートイベント「ARM Tech Symposia 2017 Japan」のキーノートに登壇したソフトバンク 代表取締役副社長 兼 最高執行責任者 今井康之氏の講演レポート記事「Arm買収から1年半、明確になったソフトバンクのIoT戦略」が第1位を獲得しました。 - 日の丸半導体は「今度こそ」の成功を収めるか
TechFactoryオリジナル記事コンテンツの人気ランキングTOP10をご紹介。今回は半導体大手、ルネサス エレクトロニクスの車載事業動向を伝える記事に注目が集まりました。テレビや携帯では失敗したルネサスだけに今度こその思いは強いようです。 - 過熱するEV開発、ダイソン参入など“プレーヤーの増加”の次に起こること
TechFactoryオリジナル記事コンテンツの人気ランキングTOP10をご紹介。今回は、自動車業界における環境負荷低減の選択肢の1つ「電気自動車(EV)」にフォーカスした記事に注目が集まりました。大手自動車メーカー同士の業務提携やダイソンの参入など、EVへの動きは加速しています。 - 2000万円の3Dプリンタが注目される理由
TechFactoryコンテンツランキングTOP10、2017年9月は「世界初ずくめの3Dプリンタ」が人気でした。この他、AppleとMicrosoftの奇妙な一致、マイクロLED市場の動向にも注目が集まりました。