特集
産業FAは「汎用」「多数」の時代に、国産マイコンが変化を支える:ルネサス R-IN
製造業において、これまではFactory Automationに代表されるよう、大量生産こそが生産力であった。しかし、最近では多様性や柔軟性を取り入れる動きが盛んだ。産業機器向けマイコンを手掛けるルネサスは「産業FAは“汎用”“多数”の時代に入った」と指摘する。
製造業の「ものづくり」を取り巻く環境は世界規模で大きく変化している。これまでは大量生産こそが生産力であり、生産工程の自動化を進めるFactoryAutomation(FA)に代表されるよう、その文脈で進化してきた。しかし、最近では世界的にも「つながること」に代表される、多様性や柔軟性を取り入れる動きが盛んだ。ドイツの「Industry 4.0」を筆頭に中国の「中国製造2025」、アメリカの「Manufacturing USA」、日本でも「Society 5.0」が推進されている。
それぞれ細部は異なるが、「ものづくり」が驚くべき速さで変化していることは確かであり、これから起こるであろう変化の一端をルネサス エレクトロニクスの傳田明氏(IAソリューション事業部 事業部長)「これまで産業FAは専用装置を少数配置することだったが、これからは、汎用装置を多く配置することも指すだろう」と表現する。
ルネサス エレクトロニクスの開催したイベント「R-IN コンソーシアムフォーラム」では、同社執行役員常務の横田善和氏(インダストリアルソューショ事業本部 本部長)を始めとした産業領域の担当者が、本領域におけるルネサスの方向性について説明した。
産業FAは「汎用」「多数」の時代に
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