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「Windows 10」以前のOSを使い続けるということを考える宮田健の「セキュリティの道も一歩から」(31)

「モノづくりに携わる人」だからこそ、もう無関心ではいられない情報セキュリティ対策の話。でも堅苦しい内容はちょっと苦手……という方に向けて、今日から使えるセキュリティ雑学・ネタをお届け! 今回は、最新OSではないレガシーOSを安全に使うための考え方について紹介します。

» 2018年10月03日 09時00分 公開
[宮田健TechFactory]

 先日、電車の中にあるデジタルサイネージで、マイクロソフトのCMが流れていました。内容はもちろん、最新OSである「Windows 10」にアップグレードしよう! というものです。リリースされて早3年が経過していますので、確かにそろそろ移行が完了してもよいころだとは思います。既に、ほとんどの個人PCはWindows 10になっているでしょうしね。

 しかし、こと企業内、特に製造業の現場では、「Windows 2000」や「Windows XP」をベースとするエンベデッドOSが今も現役で稼働している事例も多くあります。例えば、製造設備の表示部(UI回り)にWindows系のOSが使われるケースが見られますが、中には機器の製造ベンダーが倒産してしまいOSのアップグレードどころか保証もないといった場合もあるでしょう。このようなときは、アップグレードをするよりも「いかに安全に使うか」の方が企業にとって重要なことかもしれません。

 もちろん、本来ならば可能な限り最新のアップデートパッチを適用し、かつ最新OSにアップグレードすべきです。ただ、さまざまな事情によりそのような手段が取れないケースもあり得ます(特に製造業では)。そのような場合、アップデート/アップグレード以外の方法で、機器の安全を確保する必要があります。今回はその方法について考えてみましょう。


基本は「スタンドアロン」運用だが……

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