オムロンが2018年度の事業戦略説明会を開催、2017年に発表した“標高10メートルの現場IoT”「i-BELT」の本格展開を宣言した。
オムロンが2018年6月8日に2018年度の事業戦略説明会を開催、既に発表されている中期経営計画「VG2.0」でも言及した“稼ぐ力”(粗利益)を重視する姿勢での目標達成が可能であるとの見込みを示したほか、中国市場の制御機器に対する旺盛な需要に応えるべく、上海での第2工場増設と稼働計画を明らかにした。
同社代表取締役 CEOの山田義仁氏はVG2.0で目標とする「2020年に売上高1兆円、営業利益1000億円」達成に向けての業績推移は順調であり、2018年度は売上高9000億円、営業利益3825億円と過去最高業績の更新が見込まれるとする。
VG2.0は2011年度から始まった長期経営計画「VG2020」の最終段階であり、グローバルでの収益構造改革とニーズの具現化などを経て、収益の拡大と2020年度以降の成長につなげるステージと位置付けられている。後者の取り組みの1つがロボットを利用したFAの自動化など近未来の事業創出を担う「オムロン サイニックエックス」の設立(2018年4月)といえる。
前者の収益拡大に関しては、「制御機器」「ヘルスケア」「技術経営」の3領域へ投資をしながら、2018年度は売上高9000億円、営業利益930億円の達成を見込む。その中で最大の収益源になるのがFA(Factory Automation)などに向けた、制御機器事業である。
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オムロンの制御機器事業は「integrated(制御進化)」「intelligent(知能化)」「interactive(人と機械の新しい協調)」という3つの「i」からなる「i-Automation」をそのコンセプトにする。それは単純な制御機器提供にとどまらず、3つのiによって、製造現場へ新たな価値を提供しようとする取り組みであり、経営的にはi-Automationの推進によって2018年度にはCAGR+10%の4280億円、2020年には4800億円を目指すものとなっている。
その中で大きなトピックが、2017年に発表され、2018年に本格展開を開始する“標高10mのIoT”であるIoTサービス基盤「i-BELT」だ。
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