最終的にモノを作る製造業も「データが大事」といわれています。ですが、なんとなくデータを集めるだけでは意味はありません。最近ではデータ活用に成功した製造業の事例も散見されますが、まだまだ課題は多そうです。最大の課題は「上司」かも。
製造業を含めたさまざまな業種で「データの重要性」が叫ばれています。ですが、データが全く存在せず、利用しないも業種というものはないでしょう。製造業であれば生産計画の立案から部品発注、製造、検品、出荷、そして売り上げの計上と、データが関与しない局面はないといってもいいはずです。
それでも「データは重要だ」という声は止みません。コネクテッドインダストリーやインダストリー4.0といった製造業の目指す新たな姿を語る際にも、「データがつながり、有効活用により、技術革新、生産性向上、技術伝承などを通じて課題解決へ」(経済産業省「コネクテッドインダストリーズって何?」より)などと語られ、データが重要であると強調されています。
複合機などの情報機器大手であるコニカミノルタは、2017年にトップダウンでデータ活用への号令が下されました。同社は情報機器の製造販売を手掛けると同時にレンタル(リース)やメンテナンスといったサービスも手掛けており、データ活用への下地があったためでしょうか、データ活用の号令が下された当時、「社内はお祭り騒ぎ」だったそうです。
笛吹けど踊らずよりはマシという意見もあるでしょうが、当時の社内は「類似テーマの乱立と重複」「見込みのないテーマが放置される」などカオスな状況となり、取り組むべきテーマを定めるだけでも半年の時間を要したと言います。
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