SiCパワー半導体市場は堅調に成長しており、2017年には275億円にまで拡大。電化が進む自動車や産業機器への採用も見込まれることから、市場は2030年に2270億円まで拡大する見込み。富士経済調べ。
「パワー半導体」は交流/直流の変化や電圧の降圧など「大きな電力」を扱う半導体の総称であり、主材料としてはこれまでシリコン(Si)が利用されてきた。しかし、近年はより電気を通しやすく、電力損失が発生しにくい新材料の研究開発が進んでいる。
採用例が増えている素材としてはSiC(炭化ケイ素、シリコンカーバイト)、GaN(窒化ガリウム、ガリウムナイトライド)の2種類があり、これらを採用したパワー半導体が「次世代パワー半導体」として徐々に市場へ登場しつつある。
富士経済が2018年3月9日に発表した市場調査資料「2018年版 次世代パワーデバイス&パワエレ関連機器市場の現状と将来展望」によれば、SiCパワー半導体市場は堅調に成長しており、2017年には275億円にまで拡大したという。電化が進む自動車や電装関係への採用も見込まれることから、市場は2030年に2270億円まで拡大する見込みだ。
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