アウディが「市販車としては世界で初めてのレベル3搭載車」を発表するなど、自動運転技術の競争は激化の一途をたどっています。ですが、ライバルの少ない「道」もあるようです。
自動運転技術は急速な進歩を続けています。2017年7月11日にはアウディがレベル3の自動運転機能を搭載した新型「A8」を発表し、その新A8は「市販車としては世界で初めてのレベル3搭載車」(同社)として登場します。
自動運転はその程度によって「レベル○」と呼称されますが、これは米国家道路交通安全局(NHTSA)の定義がもとで、レベル1と2はドライバー主体の運転支援、レベル3からは段階的に自動車へ主体が移っていき、完全な自動運転はレベル4となります(内閣府SIPが採用する、SAE Internationalの定義ではレベル5が完全自動運転)。
アウディが新型A8で提供するレベル3の自動運転機能は、どうしても前後車両の接近する渋滞時に運転操作を代行する機能で、手を離しても運転は継続されます。加速と減速、それにステアリングの各動作を車両が自動的に行い、車線へ他車が割り込んで来た際もドライバーには操作の必要がありません。
レベル3以上の自動運転機能に着手しているのはアウディだけではありません。ホンダは2020年のレベル3実現を公言していますし、1990年代から研究に着手しているトヨタは自動運転という言葉の使用に慎重ですが、AI研究の子会社設立やNVIDIAとの提携など矢継ぎ早に施策を打ち出しています。
ここまでは乗用車の延長を前提とした話を紹介してきましたが、自動運転技術は商用車に対しても有望視されている技術です。決められたルートを走る路線バスや貨物輸送用トラックに対する自動運転技術の導入も各社が検討あるいは実証実験を行っており、人口過疎地におけるサービス向上や人手不足に対する有効な手段として期待されています(関連記事:沖縄の交通課題の救世主となるか!? 自動走行バスへの大きな期待と開発の現状)。
各社が取り組む自動運転ですが、参入企業がまだ少ない「道」もあります。
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