本格的な第4次産業革命の到来に向け、IoT活用への期待が非常に高まっている。この大きなビジネスチャンスをつかむべく、大企業を中心にさまざまな戦略、施策が打ち出されているが、果たして中小企業はどうすべきか? 第2回では「2017年版ものづくり白書」に触れつつ、現場のあるある課題を取り上げながら仕事の電算化(IT活用)における目標設定の在り方を紹介する。
連載「中小企業のためのIT活用のススメ」では、中小企業の仕事の電算化(IT活用)について取り上げています。今世の中は、第4次産業革命(インダストリー4.0)の時代だといわれていますが、職場の課題とどう向き合っていくべきでしょうか? そして、IT活用のポイントはどの部分に注目したらよいのでしょうか? 本連載を通じて、あらためて読者の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
» インダストリー4.0時代の到来を前に、電子化が進まぬ昭和なデータ管理をしていませんか?
» “鳥の目”でIT導入の真の目的を見極めよ! 何となくのIT活用にさようなら
» 現場を置き去りにしたITシステムの再構築、待っているのは“ダメ出し祭り”
» 従来の常識を覆し、限界点を突破する「デジタル技術」の可能性
» 製造現場はどう変わる? デジタル技術がもたらすインパクト
つい先日、経済産業省の「2017年版ものづくり白書」が公表されましたので、まずは本連載のテーマに関係するIT活用の方向性について、状況を確認しておきたいと思います。白書によれば、製造業全般の景気動向に関しては、今後3カ年にわたり比較的明るい見通しを示しています。ただし、人材確保についてはますます厳しい状況になることが予想され、ITやロボットの活用による合理化、省力化の必要性を示唆していました。
その一環として、既に多くの企業では、製造現場で何らかのデータを収集し始めているといいます。特に、中小企業による現場データの収集活動は、前年比26%増となっています。これは、大企業よりも6%ほど上回っています(図1)。
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