サイプレスセミコンダクタと中国のShanghai Huali Microelectronics Corporationは、SONOS型フラッシュメモリIPと55nm低消費電力(LP)プロセス技術を活用した、低消費電力の組み込みフラッシュメモリ内蔵LSIの初期生産を開始した。
サイプレス セミコンダクタ(以下、サイプレス)と中国のShanghai Huali Microelectronics Corporation(以下、HLMC)は2017年4月、Bluetooth Low Energyを活用したIoT(モノのインターネット)アプリケーション向けに、低消費電力の組み込みフラッシュメモリを内蔵したLSIの初期生産を開始したと発表した。
HLMCは今回、サイプレスのSONOS(Silicon Oxide Nitride Oxide Silicon)型フラッシュメモリの知的財産(IP)を活用。これとHLMCの55nm低消費電力(LP)プロセス技術を組み合わせた。
サイプレスのSONOS型組み込みフラッシュメモリは、低消費電力向けに最適化されており、マイコンやIoTアプリケーションに適している。通常の組み込みフラッシュ技術では追加のマスクが9〜12枚必要だが、SONOSでは標準のCMOSプロセスにマスクを3枚挿入するだけのため、セルサイズを小型化できる。また、28nmと40nmのノードに対応する他、高い歩留りと10年間のデータ保持、20万回のプログラム実行と消去を可能とする耐久性を備えている。
サイプレスは、「SONOS型フラッシュメモリの高い性能がHLMCの堅牢な55nm LPプロセス技術および製造専門技術と組み合わさることで、低消費電力の組み込みフラッシュメモリ製品の生産を円滑に実現できるようになる」とコメント。HLMCは、これらの技術を採用したプロセスと設計用IPの本格生産を2017年下半期に開始するとしている。
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